iPhone7新色は「ピアノブラック」、防水はIPX7―大物アナリストが詳細レポート

iPhone7 コンセプト Martin Hajek

iPhone7 コンセプト Martin Hajek
 
Apple製品に詳しいKGI証券の名物アナリストであるミンチー・クオ氏が、9月7日のスペシャルイベントでの発表を前に、iPhone7についての詳細情報をレポートしています。

A10は2.4GHz

iphone7 a10
 
ミンチー・クオ氏によれば、iPhone7に搭載されるCPU「A10」の周波数は2.4GHzとなり、前モデルの「A9」から大幅な進化を遂げるそうです。どの程度の向上かは明らかにされていませんが、昨月に中国SNSの微博に公開されたベンチマークテストでは、2.37GHzのデュアルコアARMプロセッサが「A9」どころか「A9X」すら上回るスコアを叩き出しています。

もう1つのブラックは「ピアノブラック」

Mac Pro 2013
 
iPhone7のカラーバリエーションは5色とされ、新たに「スペースブラック」が追加されるほか、スペースグレイがMac Pro(late 2013)のような艶のあるブラックに変更されると言われていました。しかしクオ氏のレポートでは、「スペースブラック」ではなく「ダークブラック」に、艶のあるブラックは「ピアノブラック」になるようです。

iPad Pro並の高画質ディスプレイ

ipad-pro
 
iPhone7のディスプレイサイズは、これまでと同じ4.7インチと5.5インチが維持されますが、クオ氏によれば、搭載されるディスプレイは9.7インチiPad Proと同じものになるようです。これによって、iPhoneはiPad Pro並の広色域をカバーできるため、今まで以上に撮影した写真を鮮やかな色で閲覧することが可能となります。

デュアルカメラはPlusのみ

画素数はともに1,200万画素です。ただし、iPhone7もカメラは従来からアップグレードこそされるものの、デュアルカメラが搭載されるのはiPhone7 Plusだけとなります。デュアルカメラでは光学ズームが可能となるほか、「ライトフィールドカメラ(Light Field Camera)」なるアプリケーションが追加されるそうです。
 
iPhone7 Plus デュアルカメラ
 
これによって、光の明暗のみならず、入射角度も記録できるようになり、今までにない高品質な写真の撮影ができるようになります。またデュアルカメラは、広角カメラや望遠カメラとしての機能も併せ持ちます。
 
その他にも光学手ブレ補正や6枚レンズ、薄明かりでの撮影機能向上、シーンに応じて異なるフラッシュの使い分けなどが可能となり、既に展開されている、同じくデュアルカメラを配したHuaweiのP9とは異なるものになるとのことです。詳細については、9月7日のデモンストレーションを待つ必要があるでしょう。

PlusのRAMは3GB

内蔵ストレージは16/64/128GBの3モデル構成から、32/128/256GBに変更となり、メモリはiPhone7が2GB、高度な処理能力を必要とするiPhone7 Plusが3GBとなるそうです。これについては、従来から観測されていた内容を改めて裏付けたものとなっています。

ヘッドホンジャックの消失

3.5mmイヤホンジャックが消失することによって、Lightning端子つきのEarPodsか、それともBluetooth型のAirPodsが同梱されるのかは謎ですが、ミンチー・クオ氏はすべてのiPhone7シリーズにEarPodsと変換アダプターが同梱されると踏んでいます。
 
iphone7 コンセプト画像 martin hajek
 
ただし、イヤホンジャックが消失することで新たにスピーカーらしき穴が復活しましたが、同氏によればこのスペースは、Force Touchの機能向上を図るためのものなのだとか。もっともそれ以外にも音声再生の際にはアンプの役割も果たすようです。

防水規格はIPX7

防水機能を搭載するためには、iPhone6sより分厚くする必要があるため、端末の薄型化を望むAppleは同機能を追加しないのではないかとの見方もありますが、クオ氏はApple Watchと同じ防水規格であるIPX7が付与されると考えています。これによって、iPhone7は水深1mで30分間耐えることができます。

iPhone6sから出荷台数は減る

クオ氏によれば、年末までに8,200万台出荷されたiPhone6sと異なり、iPhone7の出荷台数は6,500万台に留まるようです。これは、かねてより同氏が訴えているように「セールスポイントが限られている」のが理由だそうですが、これだけのアップグレードポイントを自身で列挙しておいて、セールスポイントが限定されているというのはいかがなものでしょうか……。
 
なお、iPhone7は市場が考えているより多く売れると、ポジティブサプライズに期待するアナリストも数少ないながら存在します。
 
 
Source:9to5Mac
Photo:Martin Hajek
(kihachi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

特集

目次