iPhoneでヨーロッパ限定機能を使用するには?強者が挑戦
欧州連合(EU)域内では、デジタル市場法(DMA)が施行されたことで、その地域限定のiPhone機能というのが登場してきています。Webサイトを介したアプリのダウンロードはその一つですが、EU域外からでも機能を使用することはできるのでしょうか。
iOS17.4で導入された新たな地域判断システムとは?
オーストラリアのアデレード在住の開発者アダム・デマシ氏によれば、iOS17.4では「eligibilityd」という新たな地域判断システムが導入されており、これがデバイスが物理的にどこにあるかを判断するそうです。
Appleは全部で24の“ドメイン”と呼ぶ地域分けを行っており、ドメインに応じてiOSで使用できる機能が異なるようです。
オーストラリアからイタリアにいると見せかけられるか?
デマシ氏は、何年も前に休暇でイタリアを訪れた際に購入した現地のSIMカードを古いiPhone12 Pro Maxに挿入し、新しいイタリアのApple IDを作ってiPhoneがイタリアにいると判断されるか試したものの、駄目だったとのことです。
電波で察知されないために、地下室に降りてiPhoneのリセットを試み、機内モードに設定して地上に戻ったところ、イタリアにいると判断され続けることに成功したそうです。
ただし、機内モードではWi-Fiは使用できないため、普通にインターネットを使うにはまずWi-FiがEU域内であると判断されるよう設定しなければならず、敷居が高くなってきたため、デマシ氏はそこで諦めた模様です。
どこでも同じように機能を開放すれば良いのに
Appleは現在のところEU域内のみでアプリのサイドローディングを許可していますが、日本を含める他の地域でも規制当局からの同様の圧力が高まってきているため、やがてはより多くの地域でアプリのサイドロードを認めざるを得なくなっていきそうです。
わざわざ地域ごとに分けて機能を展開しなくても、最初からすべての地域に対して新機能を開放すれば良いのにと個人的には思ってしまいますが、そこには巨大ハイテク企業ならではのこだわる理由があるのでしょう。
Source: kirbblog
Photo: 9to5Mac