【レポ】非純正Lightningケーブル比較テスト〜ノーブランド品は安いが危険!

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3種類の非純正Lightningケーブルを使って比較テストを実施しました。「mophie USB-C – Lightningケーブル(1m)」と比べて、価格の安いノーブランド品のケーブルで危険性を認識したテスト結果になりました。

Apple純正品ではないケーブルでは事故の事例も

社外品のLightningケーブルや充電器による事故火災事例が報告されています。
 
今回、Apple純正品ではない3種類のLightningケーブルを使った比較テストを実施してみました。テストは、それぞれのケーブルを1カ月以上使って耐久性や使い勝手を確認しました。
 
いずれの製品もiOS14.6に対応しており、アップデートによって使えなくなることはありませんでした。
 
ただし一部の製品で、価格が安いという理由だけでは許容できない危険性が認識されました。
 

テストに用いたケーブル

 
今回テストに用いたケーブルは下記の3製品です。
 
ノーブランド品はいずれも高耐久をうたう製品で、ケーブルが編み込み被覆になっていたりLightningコネクタ根元の被覆が断裂しないように保護チューブが装着されたものです。
 

製品名 価格(税込) 購入先
mophie USB-C – Lightningケーブル 1,280円 イオシス
ナイロン編み Lightning ケーブル 高耐久
(ノーブランド A)
1,199円(5本パック) Amazon
不明 Lightningケーブル 高耐久
(ノーブランド B)
1,199円 秋葉原某店

 

ナイロン編み Lightning ケーブル 高耐久(ノーブランド A)

 
「ノーブランド A」のケーブルは編み込み被覆で、ケーブルの耐久性は高いのかもしれませんが、使用中にLightning端子が根元から断裂しました。
 
このケーブルは長さの異なる5本のケーブルがセットになっているもので、Amazonのカスタマーレビューでは4.1の評価を得ています。
 
「コスパ良好」とのフィードバック多数でしたので期待して購入しましたが、6カ月のテスト期間中に、5本中2本で端子の断裂が発生しました。
 
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この断裂は、使用しているユーザーもデバイスも異なる状態で発生しました。いずれもiOSデバイス側に端子が入ったままにならないようペンチで抜くことが出来ましたが、もし抜けなかったら「安い」という以上の高額な修理費用が発生した可能性があります。
 
Amazonのカスタマーレビューでも、「1週間で3本のケーブルで、金属端子が曲がった」との報告があります。なお、本製品は2021年5月5日で販売終了になっています。
 
断裂するのは、Lightning端子(白い部分)が硬質ナイロンのような素材であるため金属端子に過度の負担がかかることが原因と思われます。
 
Lightning端子を持って抜き差ししても、金属端子と表面の白い部分の固定が悪いことから内部のケーブルや端子に負荷がかかると思われます。
 
よって、抜き差しする場合に少し斜めに力が加わっただけで断裂、垂直に抜き差しすることを意識しても内部ケーブルと金属端子に負担がかかるためにいずれ断裂に至ると考えられました。
 

不明 Lightningケーブル 高耐久(ノーブランド B)

 
ブランド名不明の高耐久Lightningケーブルは、長いものが欲しかったため2メートル長でケーブルも太い点に期待して購入しました。
 
こちらのケーブルはコネクタ部がプラスチック製の硬い構造で、金属端子が曲がったり断裂することはありませんでした。
 
しかし、Lightning端子のケーブル側保護チューブが、使用開始後2カ月で破けはじめました。
 
確認したところ、被覆のついたケーブルは保護チューブ内部までであり、Lightning端子の根元は複数本の細い通信ケーブルがむき出しのままでした。
 
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保護チューブが破れた状態で使うのは危険であること、保護チューブが破れていなくても内部の被覆がない部分で劣化からのショートが発生する危険性があるので直ちに使用を中止しました。
 

mophie USB-C – Lightningケーブル

 
mophie USB-C – Lightningケーブル(1m)」のApple Storeでの販売価格は税込2,640円ですが、イオシスが半額以下となる税込1,280円で販売しているので期待して購入しました。
 
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Apple純正品と同等品質の梱包

 
「mophie USB-C – Lightningケーブル(1m)」を開封すると、ケーブルと、2年保証と書かれた書類が入っています。
 
ケーブルの梱包、紙バンドによる固定は、iPhone12シリーズ同梱のApple純正Lightningケーブルと同じ方式となっています。
 
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品質の高さを実感

 
「mophie USB-C – Lightningケーブル(1m)」は、コネクタ部も硬い素材なので金属端子に負荷が集中することもなく、ケーブル側の保護チューブもしっかりしたものが装着されています。
 
ケーブル自体も被覆があり、破れそうな雰囲気はありません。
 
2021年5月24日に購入後、3本のケーブルを使って3人のユーザーが使用中ですが、充電不良、通信不良は1度も生じていません。
 
筆者はAnkerのケーブルも長年愛用しており、現在はAnker PowerPort Strip PDにつなげて使用していますが、ノーブランド品のような危険な破損を経験したことはありません。
 
見た目には損傷がないながらも通信不良が発生したケーブルが以前ありましたが、Ankerのサポートに連絡後すぐに交換していただきました。
 
Anker PowerLine+ II USB-C & ライトニング ケーブル」は半年以上使用していますが、充電、通信いずれも不具合はありませんでした。

良い製品を安く入手するのが最も得

Lightningケーブルの比較テストを実施した結果、品質には明確な差があり、純正品やApple Storeで販売されている製品を購入するのが結果的に最も得だと考えられました。
 

  • ノーブランド品は、全く使えないわけではない
  • しかし、耐久性は期待できない
  • 充電不良や通信不良になるだけではなく、事故に至る危険性もありそう
  • Amazonのユーザーレビューは高評価だけではなく、低評価の理由も参考になる
  • mophieなどApple Storeが取り扱っているサードパーティー製品の価格は高いが、それなりの理由はあると考えられた
  • そうした製品を新品で安く買うのが、長い目で見て最善と思われました(中古品は使用履歴を確認できないため)

 
 
(FT729)

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この記事を書いた人

ZAURUS PI-6000以降、PDA、PC、Apple製品を多数使用するガジェット愛好家。iPhone Maniaでは2020年2月より、リーク情報、最新のApple製品情報、秋葉原情報を配信。Palm Treo 750vを米国で使用して以降、各種スマホ愛用中

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