Apple人事担当役員、「AppleToo」を念頭に従業員に語りかける

Apple Park

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Apple社内での同一労働同一賃金などの問題を告発する「AppleToo」の動きに対応して、人事担当役員が、従業員に向けたビデオメッセージを公開したと米メディアMacRumorsが報じています。問題を抱えている従業員は上司に相談するよう呼びかけています。

労働者の祝日を前に労働問題について語る

Appleのリテール+人事担当上級副社長のディアドラ・オブライエン氏が、労働者の祝日であるレイバーデーを前に、従業員向けにビデオメッセージを公開し、賃金の平等などについて語りました。
 
ディアドラ・オブライエン氏
 
オブライエン氏は、一部のApple従業員グループが賃金の不公平や差別を訴えているAppleToo」ムーブメントの名前こそ出しませんでしたが、内容から同ムーブメントを念頭に置いたものと考えられます。
 
一部のApple従業員グループはAppleTooを掲げ、最近ティム・クック最高経営責任者(CEO)ら首脳陣に当てた公開書簡で、賃金の平等性や職場での差別解消などを求めています。
 
最近は、アメリカの独立行政機関が調査に乗り出しています

「問題を抱えている方は上司に相談を」

ビデオメッセージでオブライエン氏は、職場での問題を抱えている方は上司に相談して欲しい、Appleには誰もが尊厳と敬意をもって扱われるための、守秘の徹底された調査プロセスがあるので安心して相談して欲しい、と語っています。
 
オブライエン氏はまた、Appleの賃金は業界標準の算出方法によって決められており、賃金の平等性を包括的に検証する専門のチームが設置されていること、独立した外部の第三者機関による賃金の分析を毎年受けていること、賃金格差が発見された場合は是正していることについて説明し、Appleの手法はうまく機能している、と述べています。

Apple従業員「上司への相談で問題は解決していない」

しかし、匿名のApple従業員はMacRumorsに対して、「上司への相談で問題は解決していない」と主張しています。
 
匿名の従業員によると、上司から賃金にはある程度の幅があると曖昧なことを言われるだけで、他の従業員と自分の給与に違いがあることの明確な説明がない、と不満を語っています。
 
 
Source:MacRumors
Photo:Apple (1), (2)
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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