#AppleTooムーブメントとは?数百人のApple従業員が職場での問題を共有

Apple Park 2020年10月 AppleEvent

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秘密主義で知られるAppleは、製品情報だけでなく、職場でのハラスメントや差別、いじめ、マネジメントに耳を傾けてもらえないといった不満を含む、従業員が抱える様々な問題でさえも外部に漏れないよう取り繕ってきた、と#AppleTooムーブメントを始めたエンジニアは述べています。

これまで語られなかったApple社内の問題を吐露

セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を告白・共有する際にソーシャルネットワークで#MeTooのハッシュタグを使用する#MeTooムーブメントにちなんだ、「#AppleTooムーブメント」が始まってから一週間が経過しました。500件にものぼるApple社内での問題が明らかにされています。
 
#AppleTooムーブメントを始めたのは、“従業員はデータを自ら収集する権利がある”として、外部プラットフォームを用いて従業員の給与に関するアンケート調査を匿名で実施していたAppleエンジニアのシェール・スカーレット氏(@cherthedev)です。
 
「Appleには秘密主義と忠誠心を重んじる文化があり、(中略)私が機密情報を漏らしているのではないかと感じている人が非常に多いようです」と、スカーレット氏はProtocolのインタビューで答えています。

問題を公言することは機密情報を漏らすことではない

しかしながら、スカーレット氏はAppleでセキュリティや法務を担当していることもあり、「製品情報を漏らすことはない」と述べています。彼女にとって、職場での問題を公にすることは全く異なることである、とProtocolはコメントしています。
 
スカーレット氏によれば、職場でハラスメントや差別、いじめを受けた従業員がいくら人事部に掛け合っても、これまで耳を傾けてもらえなかったとのことです。従業員たちはAppleの秘密主義に反してしまうのではないかとの危惧から、問題を公言することができなかった、と同氏は述べています。
 
「(Appleは)責任を負おうとしないので、責任を問われる必要があるように感じます。人々はもっと耳を傾けてもらいたいのです」
 
 
Source:AppleToo, Protocol via 9to5Mac
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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