新型iPad ProがA17 Proベースのチップ搭載〜M4かは不明もリーク情報暗示

New Magic Keyboard concept W Zell_4

新型iPad ProにはM3ではなくM4が搭載される可能性があるとBloombergのマーク・ガーマン記者が予想していますが、現行モデルが搭載するM2から2世代も進むのか疑問視する意見があります

ただし、ガーマン記者が伝えるよりも先に、リークされた新型iPad Proが搭載するチップのCPUIDからもM4搭載が推察されていました。

また、CPUIDに関するリーク情報から、搭載されるチップはA17 Proベースのものになると推察されます。

目次

新型iPad Pro用チップのCPUIDは、M3とは異なると噂

新型iPad Proに搭載されるチップのCPUIDは「T8132」、新型iPad Airに搭載されるチップのCPUIDは「T8112」とのリーク情報があります。

M2のCPUIDがT8112なので、新型iPad AirにはM2が搭載される可能性が高いのに対し、新型iPad ProのそれはM3の「T8122」ではありません

この点から、ガーマン記者が伝えるよりも先に、新型iPad ProがM4を搭載する可能性があると考えられていたわけです。

Apple MシリーズはAシリーズをベースに開発

Apple Mシリーズは、iPhoneなどのApple Aシリーズをベースに開発されてきました。

例えば、M2はA15 Bionicがベースとなっています。CPUIDで比較すると、M2の「T8112」に対し、A15 Bionicは「T8110」でした。

A15 Bionicが発表されたのは、2021年9月でした。M2が発表されたのは2022年6月で、13インチMacBook Airと13インチMacBook Proに搭載されました。

両者の発表間隔は、Mシリーズチップの開発サイクルとされる18カ月に則っています。

M3はA16 Bionicをベースに開発、発表間隔は?

M3(T8122)のベースになったのはA16 Bionic(T8120)で、発表日はA16 Bionicが2022年9月M3が2023年10月ですので、発表間隔が13カ月に短縮されています。

来週M4が発表される場合、ベースとなるA17 Proからの発表間隔は更に短縮され、8カ月になります。

ハードウェアレイトレーシングへの対応が目的か

この間の製造プロセスでは、A16 BionicがTSMCの5nmプロセスが用いられたのに対し、M3は3nmプロセス「N3B」に切り替えられました。

そう考えると、3nmプロセス「N3B」で製造されているA17 Pro(T8130)をベースに改良型3nmプロセスである「N3E」でM4を製造することも十分あり得ます。

また、新型iPad ProにおいてA17 ProベースのMシリーズチップへの切り替えを急ぐ理由は、AIだけではなくハードウェアレイトレーシングへの対応かもしれません(A16 Bionicは非対応)。

残る疑問点はチップ名

新型iPad Proに搭載されるチップのCPUIDが「T8132」になるとのリーク情報が正しければ、A17 Proをベースに開発されているのは間違いないでしょう。

ただし、名称はM4を用いるでしょうか?CPUIDの歴史において、T8020のA12 Bionicをベースに、A12X BionicとA12Z Bionicが開発されたことがありました。

そのため、M4ではなく「M3 XXX」など何らかの新たなサブネームを付与することもあり得ます。

iPadとMacBookの境界線が曖昧に〜iPadでmacOSが動作する時代来る?

もしもM4として新型iPad Proに搭載する場合、Appleは今後、MacよりもiPadを重視する姿勢を示すということなのでしょう。

新型Magic Keyboardも外装の一部をアルミニウム製にし、組み合わせた場合のデザインがMacBookに近づくとのことですので、iPadとMacBookの垣根が低くなるのでしょう。

もはや、以前噂された通り、Mシリーズチップ搭載iPadでmacOSを動作させても良いのではと感じます。

ちなみに、M3 ProやM3 MaxのCPUIDはT6030とT6031なので、M3とは全く異なります。

Photo:Zell(@zellzoidesigns)/X

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