Apple、大学教授3人が共同創業した機械学習企業Inductivを買収

WWDC19 Siri

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Appleが、機械学習技術のスタートアップ企業Inductivを買収しました。Appleは近年、人工知能や機械学習関連分野の企業買収を繰り返しています。

Apple、Inductivの買収を認める

Appleが買収したInductivは、機械学習とデータ科学の企業で、機械学習に用いるデータを認識し、エラーを訂正する作業を自動化する技術などを開発しています。
 
Bloombergによると、Inductivの複数のチームは最近数週間でAppleに入社し、Siri、機械学習、データ科学関連の業務にあたっています。
 
AppleはBloombergの取材に対し、Inductivの買収を認めていますが「小規模テクノロジー企業の買収について、目的や計画はお伝えしていない」と回答し、買収額などの具体的な情報は不明です。

スタンフォード大学などの教授が創業

Inductivは、ウォータールー大学、スタンフォード大学、ウィスコンシン大学マディソン校で教授をつとめる機械学習分野の専門家3人によって、カナダのオンタリオ州ウォータールーで創業されました。
 
共同創業者のうち、スタンフォード大学のクリストファー・レ教授は以前、人工知能関連企業のLattice Dataを共同創業しています。Lattice Dataは、Appleが2017年に約2億ドル(約215億円)で買収しています
 
今回のInductiv買収に伴い、レ教授を含む共同創業者がAppleに入社したかは明らかになっていません。

機械学習分野で積極的に企業買収

Google出身で、2018年12月にAppleの機械学習分野の上級副社長に就任したジョン・ジャナンドレア氏は、機械学習分野の企業買収を積極的に推進しています。
 
機械学習は、Siriなどの基礎技術であるほか、iPhoneのカメラで撮影した画像を瞬時に補正するDeep Fusionなどに幅広く活用されています。
 
近年では、VoysisXnor.aiTuriPerceptioTuplejumpLaserlikeといった機械学習関連企業がAppleに買収されたことが確認されています。
 
Appleはこのほか、2020年に入ってからだけでも、仮想現実(VR)技術のNextVR、人気天気予報アプリのDark Skyといった企業を買収しています。
 
 
Source:Bloomberg
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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