海難事故の遺品iPhone、アップルの努力もむなしくデータ解読に失敗―父親は感謝

フロリダ 行方不明 少年

フロリダ 行方不明 少年
 
海難事故で行方不明となった少年の持っていたiPhoneのデータ解読に合意し、解読チームを立ち上げたアップルですが、結果として端末のダメージが深刻で修復不能であったことが判明しました。

ボートに遺されたiPhone

ことのあらましは、昨年7月、アメリカのフロリダ州沿岸でボートに乗っていたオースティン・ステファノ君とペリー・コーエン君が行方不明になった事件です。少年たちは大規模捜索もむなしく見つかることはありませんでしたが、その後遺されたボートからiPhoneが見つかったことで、行方不明の手がかりを求めてアップルにデータ解読を求める訴えがおきました。
 
これに対しアップルはデータ解読に合意、個々の部品を洗浄し、科学的な精密調査を行うという大変骨の折れる検査であるにもかかわらず、自社の解読チームで行うことを約束しました。

アップルの寛大さが明らかに

FBIとのiPhoneロック解除バトルから日が浅かったこともあり、その後の動向に注目が集まりましたが、端末のダメージが余りにも深刻であったために解析不能であったことが少年の父親の弁護士の口から明らかとなりました。
 
「iPhoneを復元することはできなかったが、大変骨の折れる作業と寛大な協力をしてくれたアップルには感謝を捧げたい」と父親は弁護士を通して声明を発表、そのうえで「オースティンの携帯を修復するのに、すべての可能な手段が試みられ、昼夜を問わずiPhoneを解析するチームが割り当てられたことに、お礼を述べることを禁じ得ない」と語りました。
 
アップルはこの件について沈黙を保っていますが、父親によれば同社は「他に解析できるエキスパートがいるかもしれない」と、外部の専門家であれば解読可能である可能性を示唆し、もし遺族が同意するのであれば、彼らにコンタクトをとってiPhoneを送ることも吝かではないと言ってくれたそうです。もちろん父親はこれに同意、今後も解析はアップルの手を離れて続けられる見通しです。
 
 
Source:Apple Insider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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