Qualcomm、Snapdragon 888+がAI性能で他社を圧倒と発表

    QualcommのSnapdragonの画像

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    スマートフォンにとってAIはカメラをはじめ、バッテリー駆動時間の延長などさまざまなところに使われています。
     
    Qualcommは自社のフラッグシップ システム・オン・チップ(SoC)であるSnapdragon 888+が、競合他社のチップを圧倒するAI性能を持つと、ベンチマーク結果とともに発表しました。

    各種AI性能ベンチマークで他社を圧倒

    Qualcommは、自社のSnapdragon 888+Snapdragon 778G、SamsungのExynos 2100、MediaTekのDimensity 1100、そしてIntelの11世代Core i7-1195G7に対して、機械学習に関するベンチマークプログラムであるMLPerf Mobile Inferenceを実行した結果を公開しました。
     
    Snapdragon 888+のAIベンチマーク実行結果
     
    この結果についてQualcommは、「競合他社を圧倒したというしかありません」と述べています。
     
    特に、画像分類のテストでは、Snapdragon 888+は競合製品に40%以上の差を付けたといいます。
     
    また、AIMark、AItutu、UL Procyonといったベンチマークでも他社を上回る性能を発揮したとのことです。
     
    Snapdragon 888+のその他ベンチマークの結果
     
    Snapdragon 888+には、第6世代Qualcomm AI Engineを搭載したHexagon 780プロセッサなど、AIにおける最新の画期的な技術を搭載していると述べられています。

    TensorやA15 Bionicとの比較結果は無し

    ただし、Qualcommが公開したのは既存のAndroid向けSoCとの比較だけで、気になるGoogleのTensorチップや、AppleのA15 Bionicとの比較はおこなわれていません
     
    MLPerf Mobile Inferenceの公式ページにも結果が登録されておらず、直接比較することができません。
     
    カタログスペック上は、A15 Bionicは毎秒15.8兆回の計算をおこなえるという新しい16コアのNeural Engineを内蔵しています。
     
    一方、QualcommのHexagon 780は毎秒15兆回の計算とおこなえるとされており、スペック上はA15 Bionicとほぼ同等です。
     
    TensorチップのAI性能はカタログスペックすら明らかになっていませんが、強力なAI性能を備えていると考えられます。

     
     
    Source: Qualcomm
    Photo: Pixabay
    (ハウザー)

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    この記事を書いた人

    本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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