iOS12で強化された、プライバシーを守るセキュリティ機能4つ
iOS12アップデートでは、セキュリティとプライバシーに関するいくつかの機能が強化されました。
この記事では、iOS12で強化された4つのセキュリティ、プライバシーに関する機能や設定を紹介します。
1.「インテリジェント追跡防止機能」の強化でプライバシーを保護
ブラウザでネットを見ているときに、表示される広告をみて「あれ?これ私がこの間検索した商品だ」と思ったことはありませんか?
これは、広告トラッキング機能という仕組みによるもので、そのユーザーが検索サイトで検索したり、Amazonで調べた商品の広告を表示することができます。
一見便利な機能に聞こえるかもしれませんが、これはつまりユーザーが求めているものをWebサイトに解析されて、Webサイトのオーナーに把握されてしまっているということでもあります。
プライバシーの侵害にもつながるため、iOS12ではこの追跡機能を防止する仕組みが強化されました。
この機能強化によって、Safariではユーザーに無断で検索結果が検索サイトや広告会社に渡るのを防ぐことができます。
2.パスワード管理機能が便利に
Webサイトなどで使うパスワードは、できるだけ強固なパスワードを設定するべきです。しかし、推測されにくい強固なパスワードとは、覚えることが難しいパスワードでもあります。
iOS12では、そういった不便さを改善するべくパスワード管理機能が強化されました。
iOSデバイス間でパスワードをAir Dropを使って共有したり、Siriに登録したIDやパスワードを尋ねることができるようになっています。
また、強固なパスワードをiPhoneに生成、管理してもらうことも可能になるため、ハッキング被害を防止しやすくなります。
別のWebサイトで同じパスワードを使いまわしていると、パスワードマネージャーで「使いまわしている」ことを示すマークが表示されるため、パスワードの使い回しを防ぐこともできます。
3.「2ファクタ認証」が利用しやすくなる
2ファクタ認証とは、「2段階認証」とも呼ばれる安全性の高い認証方式です。
例えば、Webサイトにアクセスする際に、2ファクタ認証が必要な場合、IDとパスワードを入力するだけではなく、セキュリティコードが要求されます。
このセキュリティコードは、事前に登録してある電話番号に対して、SMSメッセージで届きます。
これまでは、このコードを受信し、確認して入力する手間があったため、セキュリティ面では導入したほうが良いとわかっていても、手間を感じて設定していない人が多かったのではないでしょうか。
iOS12からは、メッセージで受け取ったセキュリティコードを自動で入力できるようになっています。利便性が大幅にアップしたことで、利用する価値もあがっています。
4.USB制限モードの強化
USB制限モードは、1時間以上ロック状態が続いているiPhoneにUSBデバイスを接続した際に、充電以外の機能を制限する機能です。
このUSB制限モードがオンになっていると、例えばハッキング目的で外部機器を接続された際に、ロックを解除しなければハッキングができないため、iPhone内のデータやプライバシーが守られます。
ただし、iOS11.4.1で追加されたUSB制限モードには弱点があり、ロック後1時間以内に機器を接続すればUSB制限モードを回避できてしまいました。
iOS12では抜け道をなくすためにUSB制限モードが強化され、USBデバイスを接続するたびにパスコードが要求されるようになりました。
これにより、USBデバイスを充電以外の用途で使う場合、iPhoneのロック解除が必須になります。ロックを解除しない限りは、勝手にUSB経由でデータを抜き取られたり、解析されることはないということです。
他にもたくさん!セキュリティ設定の見直しを
他にもiPhoneには、セキュリティを強化する設定が数多く搭載されています。
パスコードの設定やTouch ID、Face IDの設定など、できることはあらかじめしておき、安全にiPhoneを使いましょう!
セキュリティ関連TIPS
Source:Apple
(かえで)