公取委、Appleを狙い撃ち?!iPhone7発売への影響も不可避か

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公正取引委員会がスマートフォン販売の商習慣について、是正を求める報告書を先日公表しました。この真の標的はAppleだ、と日本経済新聞が報じています。

「日本の製造業をGoogleやAppleの下請けにしたくない」

8月2日に公正取引委員会が公表した報告書では、「端末と回線販売の一体化」や「SIMロック」「2年縛り」「端末の割賦販売」といった、日本のスマートフォン販売で常識といえるほど定着した販売手法について、是正を求めています。
 
主に大手キャリアに是正を求める内容と読める報告書ですが、日本経済新聞によると、公取委の本当の狙いはAppleにある、とのことです。
 
AppleがiPhoneの販売現場を厳しく管理していることを問題視した公取委は、昨年からプラットフォーマーと呼ばれるGoogleやAppleへの内偵調査を進めていたそうです。
 
さらに、政策で対立することが多く、犬猿の仲と言われる経済産業省とも「日本の製造業をGoogleやAppleの下請けにしたくない」と共同調査を行うことで一致した、と報じられています。
 
公取委は業界の自主的な対応を見守るものの、改善の動きがない場合は立ち入り調査にも乗り出す、と強い姿勢を示している模様です。

Appleによる雇用創出レポートは「公取委へのけん制」

Apple 雇用創出
 
先日の公取委による報告書公開の直前、Appleが日本国内で71万5,000人の雇用を創出し、865の国内サプライヤーと取引がある、と公開したレポートについて、日本経済新聞は「公取委へのけん制」として、世界でiPhoneの販売が減速する中、唯一伸びている日本市場を確保する意図がある、と伝えています。

iPhone7発売のキャンペーンにも影響は不可避

9月には、iPhone7の発表・発売が控えています。この時期の公取委の動きは、新型iPhone発売時に恒例の、大手キャリアによる各種キャンペーンにも、少なからず影響を及ぼすことは避けられないでしょう。
 
ユーザーとしては、好きな端末を納得のいく価格で購入し、安く分かりやすい料金と高品質な回線の通信事業者と契約できるのが理想です。
 
公取委の動きが、ユーザーにとってメリットのある結果につながることを期待したいところです。
 
 
Source:日本経済新聞
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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