iPhoneへのOLED供給、SamsungやLG以外の企業も虎視眈々

Apple iPhone11 Pro ディスプレイ

Apple iPhone11 Pro ディスプレイ
 
スマートフォン向けの有機EL(OLED)ディスプレイは、現在Samsungが中核となって量産を行っています。しかし、Appleのサプライヤーに名乗りを上げるOLED開発企業は、日本国内外に数多く存在します。

Samsung、LGの次はBOEか

2019年にリリースされたiPhone11 Pro/Pro Maxに搭載されたOLEDは、Samsung(Samsung Display)が全体の90%、残る10%をLG(LG Display)が供給しています。2020年にリリースが期待されるiPhone12も、Samsungが上位機種の5.4インチ/6.7インチモデル、LGが廉価版の6.1インチモデルを担当する見込みです。
 
しかし、iPhoneのOLED受注を獲得しようとする企業は、SamsungとLGだけではありません。
 
この2社に続き、AppleにOLEDを供給する筆頭格と見られているのが、中国BOEです。世界に先駆けて折りたたみディスプレイのデモンストレーションを行うなど、高い技術力を有するBOEは、これまで何度かiPhoneへのOLED供給が噂されてきました。
 
とりわけ3月にアップデートした生産ラインは、タッチセンサーとパネルが一体となった次世代OLED「Y-OCTA」の量産向けとされ、iPhone12の上位機種に採用が噂されるディスプレイ(Samsungが供給)と同じタイプです。
 
先述したように、iPhone12はSamsungとLGの2社体制となると考えられていますが、一部にはBOEもサプライヤー入りするのではないか、とする見方も依然として存在します。

シャープやJDIなど国内勢も存在感

日本国内でもシャープとJDIが、iPhoneへのOLED供給を目指し努力を続けています。
 
シャープについては、関係者によると「自社スマホに少量供給するのが精一杯」であり、Appleが求める歩留まりには遠く及ばないそうですが、4月には折りたたみスマホ向けのOLEDを披露するなど、一定の技術力があることを示しています。
 
一方でJDIは、液晶ディスプレイ(LCD)に尽力する余りにOLEDの開発が遅れ経営危機に陥っていましたが、Apple2億ドル(約216億円)を支援するなど、両社の関係は途切れる気配がありません。iPhone12には間に合わないようですが、2021年のiPhone向けディスプレイの供給を目指すと噂されています。
 
 
Source:選択出版
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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