月額9.99ドルのApple TV+、2020年に1,200万人のユーザー獲得か
Appleが新たに手掛ける動画配信サービス「Apple TV+」のユーザー数が、サービス開始初年度で1,200万人に達するとの観測が浮上しています。Apple TV+の登場によって、近年Appleの売上を牽引するサービス部門の勢いが更に強まることが予測されます。
2021年には2,100万人に
投資銀行Cowenは顧客向けのレポートで、Apple TV+のユーザー数が2020年に1,200万人、2021年に2,100万人になるとの予測を展開しました。
Apple TV+は月額料金9.99ドル(約1,060円)となり、11月からサービスが正式に開始される見込みです。大量のコンテンツを用意して多様なニーズを汲み取るNetflixとは異なり、1話あたり1,500万ドル(約16億円)にも上る高額な制作費で“量より質”の勝負に出るようです。
打倒Netflixなるか
先行するNetflixは約1億5,000万人、Amazonは約1億人のユーザーを抱えていることを思えば、1,200万人は物足りない数字かも知れません。
しかし、2019年第2四半期(4月~6月)においてNetflixの会員数は米国で減少に転じたことが明らかになっており(13万人減)、Apple TV+は世界で稼働している14億台のiOSデバイスを武器に、既存のサービスや価格(Netflixは12.99ドル)に不満を持っているユーザーを一挙に囲い込むチャンスがあるはずです。
サービス部門を押し上げ
Cowenの見積もりが正しければ、月額9.99ドルの料金を1,200万人が払うので、Apple TV+で得られる収益は単純計算(9.99ドル*12カ月*1,200万人)で年間14億ドル(約1,480億円)を超えることになります。
2019年第2四半期(Appleの会計年度では第3四半期)において、サービス部門の売上高は四半期別で過去最高の114億5,500万ドル(約1兆2,000億円)に達しましたが、Apple TV+の登場で更に弾みをつけることは疑いようがないでしょう。
2020年にはサービス部門の収益が年間500億ドル(約5兆2,500億円)、2023年には年間1,000億ドル(約10兆6,000億円)に達するだろう、との試算も出ています。
Source:AppleInsider,Cult of Mac,Netflix(PDF)
(kihachi)