Apple TV+は月額9.99ドル、11月までにサービス開始へ
3月のスペシャルイベントで発表され「この秋、登場」と案内されている月額定額制の動画コンテンツ配信サービス「Apple TV+」は11月にも開始されるとBloombergが報じています。また月額料金は9.99ドル(約1,060円)で無料のトライアル期間も設定されるようです。
60億ドルの制作費
AppleはApple TV+向けのオリジナルコンテンツの制作に60億ドル(約6,500億円)を投じていくと報じられており、NetflixやHulu、Amazon Primeビデオなどに出遅れた分を挽回するために多額の投資を行います。しかしこれまでに各社が制作してきたオリジナル動画数に追いつくにはかなりの年月が必要となり、コンテンツ数という点ではAppleの劣勢は当分続くでしょう。
そのためApple TV+のコンテンツは量よりも質を追求するとされ、クオリティを高く保つために月額料金は9.99ドル(約1,060円)と競合他社と比べて少し高めの価格設定となるようです。Apple TV+がサービス開始となる11月から、一定数の質の高いコンテンツをコンスタントに供給できれば、ユーザー数も徐々に拡大していくと予想され、先行しているサービスを追いかける態勢は整うはずです。
大作を揃えて
Apple TV+のサービス開始と同時に公開される作品には、大物監督や有名俳優を起用した大作が揃っています。スティーブン・スピルバーグ監督の「Amazing Stories」、一話あたり16億円が投じられた近未来ドラマ「See」、小説を題材とした本格作品「Truth Be Told」などの制作が発表されており、どの作品も多くの人の期待を集めています。
これら初期に公開されるオリジナルコンテンツの完成度が高ければ、新規Apple TV+ユーザーは次の作品に期待して無料期間を超えて契約を継続するはずです。動画配信サービスで出遅れたAppleがコンテンツ数で勝負しないとすれば、質の高い作品をコンスタントに公開することで、着実に契約数を積み上げて先行サービスを追いかけていくしかなさそうです。
Source:Bloomberg
(KAZ)