iPhone XRの分解レポート、iFixitが公開

各種ガジェットの分解レポートで知られるiFixitが、発売されたばかりのiPhone XRの分解レポートを公開しました。iPhone史上最長のバッテリー駆動時間を持つiPhone XRは、iPhone XSやiPhone8 Plusよりも大きなバッテリーを搭載しています。
若干背面側に移動したLightning端子
iPhone XRとiPhone XSと重ねると、iPhone XRの底面にあるLightning端子は、中央よりわずかに背面側に移動していることがわかります。
これは、iPhone XRの液晶ディスプレイにはバックライトが必要となるぶん、厚みがあるためとみられます。
また、iPhone XRの画面周囲のベゼル(縁)は、iPhone XSと比較するとやや厚くなっているのも分かります。
「iPhone XとiPhone8の中間のようだ」
iPhone XRの内部にある長方形のバッテリーと、縦長のロジックボードを見たiFixitは、「iPhone XとiPhone8の中間のようだ」とコメントしています。
ロジックボードには、iPhone XS/XS Maxと同じA12 Bionicプロセッサが搭載されています。
LTEモデムも、iPhone XS/XS Maxと同じくIntel製が使われており、Appleと法廷で争っているQualcomm製は使われていません。
また、Apple製の電源管理チップは、先日Appleが300人以上の技術者を獲得したDialogによるものとみられます。
操作への反応を振動で返す、Taptic Engineも搭載されています。
iPhone XRには、画面を強く押して操作する3D Touchは搭載されていませんが、画面長押し操作に対して振動を返すHaptic Touchが搭載されています。
Appleは今後、Haptic Touchが対応する操作を増やす方針であることを明かしています。
iPhone史上最長のバッテリー駆動時間
iPhoneシリーズ史上最長のバッテリー駆動時間を誇るiPhone XRのバッテリー容量は、11.16 Wh、3.79V(約2,945mAh)です。
このバッテリー容量は、iPhone XS Maxの3,179mAhよりは小さいものの、iPhone XSの2,659mAhやiPhone8 Plusの約2,705mAhを上回っています。
iPhone XRのカメラ、iPhone XSの広角カメラと同じ
iPhone XRには、iPhone XS/XS Maxの広角カメラユニットと同じ、1,200万画素、f/1.8のカメラユニットが搭載されています。
顔認証のFace IDやミー文字に使われる、TrueDepthカメラユニットはiPhone Xから同じものが使われれているようです。
OLEDと比べて厚く重い液晶ディスプレイ
iPhone XRの液晶ディスプレイユニットは、iPhone XSの有機EL(OLED)ディスプレイユニットよりも厚く、重みもあります。
iPhone XRのワイヤレス充電コイルは、iPhone XS/XS Maxと同様に電気抵抗の小さい銅製で、iPhone Xに使われていたフレキシブルプリント基板製よりも発熱が少ないメリットがあります。
修理しやすさは10点中6点
分解を終えたiFixitは、iPhone XRの修理のしやすさを10点満点中6点と評価しています。これは、iPhone XS/XS Maxと同じスコアです。
iFixitは、iPhone XRについてバッテリーの取り外しやすさ、ディスプレイが破損した場合の交換しやすさを高く評価しています。
一方、ワイヤレス充電対応のためにガラス素材になった背面パネルは、破損した場合は筐体全体の交換が必要になるとして減点しています。
iFixitは、分解の様子をまとめた動画も公開しています。こちらでご覧ください。
Source:iFixit
(hato)