これまでの3D TouchとiPhone XRの「Haptic Touch」の差は?

3d touch

3d touch
 
10月26日より販売開始となるiPhone XRには3D Touchが搭載されていない代わりに、「Haptic Touch」という機能が搭載されています。この機能は一体、3D Touchと何が違うのでしょうか。

振動を伝える仕組みが違う

一言で言えば、どちらも同じ機能です。iPhone XRユーザーは、3D TouchのようにHaptic Touchを使うことが可能です。異なるのは、それぞれが機能する仕組みです。
 
3D Touchは画面を「強く押し込む」ことで、Haptic Touchは「長押し」することで、それぞれショートカットやプレビュー機能が動作します。
 
3D Touchが搭載されているモデル(iPhone6s/6s Plus、iPhone7/7 Plus、iPhone8/8 Plus/X、iPhone XS/XS Max)には、端末の内部に「Taptic Engine」と呼ばれるAppleが独自に開発した特殊なリニアモーターと、感圧センサーが配置されています。ユーザーがディスプレイを強く押し込んだことをセンサーが感知し、リニアモーターが振動することでフィードバックを返すという仕組みです。
 
一方、iPhone XRには3D Touchに使われるリニアモーターや感圧センサーが搭載されておらず、長押しに対してバイレーション(通常振動)が返されるだけです。これまでも長押しすることで、アプリを削除したり移動したりできましたが、Haptic Touchを起動するには、それよりも短い長押しで済むそうです。

トラックパッドモードでいち早く「長押し」を体感

ちなみに、iOS12をインストールした端末ならば、古いiPhoneやiPadでもすでにHaptic Touchに相当するものを動作させることは可能です。
 
ios12 トラックパッドモード
 
テキスト入力画面でキーボードのスペースバーを長押しすることで「トラックパッドモード」が起動し、テキストのカーソルをディスプレイ上で直接操作することができます。ニュースサイトCult of Macは「iPhone XRではこれにバイブレーションが付与される」と予測しています。

廃止するための布石?

Appleが3D TouchではなくHaptic Touchにした理由ははっきりと分かっていません。実際、この新機能はすでに多くのAndroid端末で採用されているものと同じだからです。
 
iPhone XRが同時発表された他の2モデルと比較して「廉価版」であることも理由の1つでしょうが、「3D Touchが当初の予測ほどユーザーに受け入れられておらず、廃止するための布石なのではないか」とする見方も一部で存在します。
 
なお、先述したCult of Macは「3D TouchだろうがHaptic Touchだろうが、得られる結果は同じなのだから、結局はどっちだっていい」と締めくくっていますが、多くのユーザーも同じ気持ちなのではないでしょうか。
 
 
Source:Cult of Mac
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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