Samsung、新製品CMでiPhoneのバッテリー問題を執拗に攻撃

Samsung CM

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Samsungが、新製品Galaxy S9の動作の速さをアピールするCMで、Appleがバッテリー性能が低下したiPhoneでパフォーマンスを抑制していた問題を露骨に攻撃しています。同社は、以前もiPhoneを標的にした広告をしていました。

iPhone6の動作にいら立つ女性

日本では見かけませんが、アメリカでは、ライバル製品を露骨に攻撃するCMが放送されています。今回のSamsungのCMも、以前のCMと同様、「そこまで露骨に攻撃していいの?」と思ってしまうほど、iPhoneのパフォーマンス抑制問題を攻撃しています。
 
空港でのセキュリティチェックに並ぶ女性。iPhone6の画面がなかなか表示されず、動作の遅さにストレスをためています。
 
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お母さんからも「もうiPhone6から買い替えた?」とからかわれる始末です。
 
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飛行機で隣の席になった男性は、Samsungの最新モデル、Galaxy S9+でゲームを楽しんでいます。
 
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Apple Storeを見つけ、タクシーを止めて駆け込む女性。
 
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なぜか薄暗いApple Store店内で、サポート担当らしきスタッフにiPhone6が遅いことを相談すると「パフォーマンス管理機能をオフにすれば、動作の遅さは改善しますが、突然シャットダウンしますよ、もしくは買い替えですね」と冷たく言われてしまいます。
 
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Apple Storeを後にすると、どこかで見かけた男性が、同じ髪型の子どもを抱いて歩いています。
 
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女性は結局、SamsungのGalaxy S9に買い替えました、というオチです。
 
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CMの動画はこちらからご覧ください。
 

iPhoneのパフォーマンス制御問題

Appleは、リチウムイオンバッテリーが劣化して安定した電力を供給できなくなった場合、突然のシャットダウンが発生するのを防ぐためにiPhoneの最大パフォーマンスを抑制していたことを認めました。
 
2017年末、Appleはユーザーへの説明が不十分だったことを謝罪し、希望者にはバッテリー交換料金を減額する対応を取ったほか、iOS11.3では、バッテリーの状態をユーザーが確認できる機能を追加しています。
 
なお、長期間の使用による性能劣化は、リチウムイオンバッテリーの性質上、避けられないものであり、Appleに固有の問題ではありません。

バッテリー問題で大きな代償を払ったSamsung

一方のSamsungは、2016年にGalaxy Note 7のバッテリーが爆発・炎上する事故が多発、飛行機内への持ち込みが禁止されるなどの騒動となり、世界的なリコールに発展しました。
 
Samsungは、対応に約50億ドル(現在のレートで約5,500億円)を要した事故の原因を、バッテリーの問題と発表しています。
 
なお、昨年秋にiPhoneを茶化したCMを公開したSamsungですが、そのCMはMotorolaに茶化されています

 
 
Source:YouTube, AppleInsider
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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