正念場に立つSamsung〜終わらないリコール問題

Galaxy Note 7

Galaxy Note 7
 
アメリカ、韓国を含む主要市場において、バッテリー過熱で問題となったGalaxy Note 7の回収をほぼ終え、これから信用回復、と考えていたであろうSamsungが、再び苦況に立たされています。

交換品の爆発事故で再び苦況に

Samsungは、現地時間10月1日に、本国の韓国でGalaxy Note 7の販売を再開し、初日に爆発的な売れ行きを記録した、と報じられました。
 
幸先のよい再スタートを切ったかに見えた同社ですが、リコールで交換品としてユーザーに渡された安全なはずのモデルが、現地時間10月5日にアメリカにおいて飛行機内で爆発するという事件が発生。同社の信用は再び地に落ちました。
 
Reutersによれば、Samsungは現在、別のプレッシャーにもさらされています。ヘッジファンドElliott Managementが同社に対し、会社の持株会社と事業会社の2社への分割、30兆ウォン(約2兆8,000億円)の特別配当の支払いなどを求めているのです。
 
SamsungはReutersに対し、組織変更などは考えておらず、Note 7の交換に集中する、と回答しています。

対応に批判の声も

しかしSamsungの対応に対し、一部では批判の声が挙がっています。
 
アメリカでSamsungが問題のあったGalaxy Note 7の電源を切るようにユーザーに呼びかけたのは、米消費者保護団体が同様の声明を発表したあとでした。また米政府規制機関は同社が適切なリコールのプロセスを踏まなかったと批判しています。
 
また今回のサウスウェスト航空機内での爆発事故の前から、一部の消費者の間で交換品が「すぐに熱くなる」「電池のもちが悪い」という苦情が出ていました。
 
いずれにせよ、同社が正念場を迎えているのは間違いありません。
 
 
Source:Reuters,日本経済新聞
(lunatic)

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