iPhone Xの出荷待ちが1〜2週間に短縮したのは、不人気だからじゃない

iPhone X

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iPhone Xは、最近になって出荷までの期間が「1〜2週間」まで短縮しています。Apple関連の正確な情報で知られるKGI証券のミンチー・クオ氏が、この期間短縮はiPhone Xの人気がないためではなく、部品の供給など製造上の問題が解決したためだ、と指摘しています。

iPhone Xの出荷待ち、発売当初の「5〜6週」が「1〜2週」に

iPhone Xは、10月27日の予約受付開始直後に初回出荷分が完売、すぐに出荷までの期間が「5〜6週間」となり、2017年中の入手は難しいのではないか、とも言われていました。しかし、現在はApple公式サイトでの出荷予定が「1〜2週間」にまで短縮しています。
 
iPhone X 出荷 1〜2週間
 
これは、iPhone Xに人気がないためではなく、製造が困難なために供給が安定しなかった部品の供給が改善した効果が大きい、とクオ氏は投資家向けレポートで指摘しています。
 
iPhone X製造上のボトルネックとなっていた部品の1つが、シャープとLGが製造を担当するTrueDepthカメラ内のドットプロジェクタで、iPhone X発売前から品薄の原因と指摘されていました。
 
iPhone X Face ID TrueDepthカメラ
 
もう1つの部品であるLTEアンテナコンポーネントは、村田製作所が計画どおりに製造できないため、サプライヤーをCareer Techに切り替えたことで供給が安定した、とのことです。

FoxconnはiPhone Xを1日に45万台〜55万台を製造中

部品がスムーズに供給されるようになったことで、iPhone Xの組み立てを担当するFoxconnの工場では、1〜2カ月前には1日あたりの生産数量が5万台〜15万台だったのが、現在は1日に45万台〜55万台を組み立てている、とクオ氏は述べています。
 
クオ氏はiPhone Xの生産ペース上昇を踏まえて、2017年10〜12月期のiPhone X出荷台数を以前の予測よりも10%〜20%引き上げています。
 
また、2018年1〜3月期の出荷台数は、iPhone Xの出荷までの期間が短縮されたことで、年明けにずれ込むと見込まれていた分が減少する影響で若干減少するだろう、とクオ氏は予測しています。

iPhone X、11月24日には第2次発売国でも販売開始

iPhone X発売前日に発表された四半期決算で、Appleは2017年10〜12月期の業績を840億〜870億ドル(約9.6兆〜9.9兆円)と予測しています。これは、iPhone Xの出荷ペースが上昇することを見越したものだったのかも知れません。
 
アメリカや日本などの第1次発売国で11月3日に発売されたiPhone Xは、韓国など13の第2次発売国で11月24日に発売されています。

 
 
Source:MacRumors
(hato)

 
 

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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