最小システム要件を満たさない古いPCにWindows 11を入れる公式の方法が公開

Windows11のデスクトップ

Windows11のデスクトップ
 
Windows 11は厳しい最小システム要件を持つことで知られており、企業で使われている多くのパソコンがその要件を満たせていないという調査結果もあります。
 
MicrosoftはWindows 11の最小システム要件を満たさない古いPCに、Windows 11をインストールする公式の方法を公開しました。ただし、この方法を使うのは自己責任とされており、免責事項が適用されます(2022/12/6更新)。

レジストリを変更することでTPMとCPUのチェックをバイパス可能

Microsoftによると、以下のレジストリの値を変更することで、Windows 11をインストールする際におこなわれる、TPM 2.0のチェックおよびCPUファミリやCPUモデルのチェックをバイパスできるとのことです。
 

レジストリ キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\MoSetup
名前: AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU
種類: REG_DWORD
値: 1

 
調査によると、企業で使われているパソコンにおいては、TPMとCPUの要件を満たせていないものが多いとされており、このレジストリ設定によりWindows 11をインストールできるパソコンの数が格段に増えそうです。

リスクを理解し、自己責任で実行

しかしながら、Microsoftはこのレジストリの値を変更してインストールする方法について、「Windows 11の最小システム要件を満たしていないデバイスにWindows 11をインストールすることは推奨されません」としています。
 
また、「レジストリの変更は各自の責任で行ってください」ともしており、レジストリの値を変更したことによって生じる問題については保証できないとのことです。
 
最小システム要件を満たさないデバイスにWindows 11をインストールする際のリスクについては、Microsoftは別の文書で警告をしており、互換性の問題が発生する可能性があるほか、セキュリティアップデートを受け取れなくなる可能性があることや、メーカーの保証が受けられなくなることが警告されています。
 
この記事についても、最小システム要件を満たしていないパソコンにWindows 11をインストールすることを推奨するものではありません
 
必ずMicrosoftのサイトをチェックし、それによって生じるリスクを理解し、自己責任でインストールしてください。
 
Windows 11については、エクスプローラーでメモリリークが発生する可能性があることや、ゲーム性能が低下することが報告されています。
 
Windows 10は2025年10月までサポートされることが明言されており、Windows 11にアップデートできなくてもしばらくはアップデートを受け取りながら使い続けることができます。

Windows 11のインストール後はどうなる?

なおMicrosoftは、最小システム要件を満たしていないデバイスにWindows 11をインストールすると、Windows 11デスクトップで透かしを使用して通知します。要件を満たしていないことを知らせる通知が[設定]に表示される場合もありますと記しています。
 
さらに最小システム要件を満たしていないデバイスをWindows 11にアップグレードした後に問題が発生した場合は、Windows 10に戻すことを推奨しています。

 
 
Source: Microsoft
Photo: Notebookcheck
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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