Apple AシリーズSoCを製造するTSMC、5nmと3nmの性能予測を発表

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    Apple A13 Bionicを製造するTSMCの第26回テクノロジー・シンポジウムにおいて同社が、5nm、3nmプロセス開発の現況と性能予測を発表しました。5nmプロセスは7nmプロセスと比較して同じ消費電力でもパフォーマンスが15%向上する見通しです。

    TSMCがプロセス微細化を主導

    Tom’s Hardwareは、「TSMC半導体製造におけるプロセス微細化の先頭に立っており、IntelやSamsungを引き離している」「TSMCの7nmプロセスで製造されるAMD RyzenプロセッサはIntelプロセッサの市場を脅かし、Intel自体を混乱させている」と伝えています。
     
    Apple A14を製造しているとみられるTSMCの5nmプロセスは、極端紫外線リソグラフィ (Extreme Ultraviolet Lithography)を広範囲に採用しており、7nmプロセスよりも半導体全体で微細化のメリットが提供されるとTom’s Hardwareは説明しています。

    各プロセス毎の性能予測

    Tom’s Hardwareは、今後のプロセス毎の性能予測を下記のように報じています。
     

    項目 同性能での消費電力改善率 同消費電力での性能向上率 トランジスタ密度 生産予定
    5nm「N5」
    対 7nm「N7」
    30% 15% 1.8倍 量産中
    5nm「N5P」
    対「N5」
    10% 5% 不明 2021年中
    5nm「N4」
    対「N5」
    不明 不明 不明 リスク生産:2021年第4四半期(10月〜12月)
    量産:2022年
    3nm「N3」
    対「N5」
    30% 15% 1.8倍 リスク生産:2021年中
    量産:2022年第2四半期(4月〜6月)

     
    TSMCの3nmプロセスでは、2022年モデルのiPhoneへの搭載が予想されるA16が製造される可能性があるようです。
     
     
    Source:Tom’s Hardware, Wccftech
    Photo:EverythingApplePro/YouTube
    (FT729)

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