「スター・ウォーズ」J・J・エイブラムス監督との巨額契約、Appleは候補から外れる

Apple スペシャルイベント 「It's show time」公式画像

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数々の大ヒットを飛ばしてきたハリウッドきっての売れっ子監督、J・J・エイブラムスの制作会社Bad Robotとの独占契約を、米大手キャリアAT&T傘下のWarner Mediaが5億ドル(約550億円)で結ぶ見通しです。Bad Robotとの契約については、独自作成の動画配信に強い関心を持つAppleも候補として名乗りを上げていたことがわかっています。

ハリウッド屈指のヒットメーカー

新生「スター・トレック」や「スター・ウォーズ」「ミッション・インポッシブル」シリーズなど、数々の大ヒット作品を世に送り出してきたJ・J・エイブラムスは、ハリウッドを代表する“ドル箱監督”です。
 
そんな彼との独占契約を射止めると考えられているのは、映画会社Warner Bros.を有する巨大メディア企業Warner Mediaです。ハリウッド事情に詳しい複数メディアによると、米大手キャリアAT&T傘下にあるWarner Mediaと彼の制作会社Bad Robotとの契約金は5億ドル(約550億円)と見られており、調整は最終段階に入っているそうです。

動画ストリーミング関連企業も次々と名乗り

大手映画会社と売れっ子監督がタッグを組む――。ここまではよくある話でしょう。
 
しかし、今回J・J・エイブラムスに興味を示したのは、Warnerだけではありません。Apple、Comcast、Netflix、Sony Entertainment、Amazonと、旧来のメディア企業のみならず動画ストリーミングサービスを手がける企業もラブコールを送っていたことが分かっています。
 
中でもAppleがJ・J・エイブラムスとの巨額独占契約に食指を動かしたことからは、同社がメディア・サービスに本腰を入れて取り組んでいる様子が改めて伝わってきます。

独自動画の配信で収益を上げたいApple

潤沢な資金を持つAppleがメディア業界で確かな存在感を示したがっていることを示す報道には事欠きません。
 
先日の開発者イベントWWDCでは新たなサブスクリプションサービス「Apple TV+」の宣伝のため、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督を登壇させましたし、最近もNew York Postが事情通の話として、独自に作成した動画で「Appleはアカデミー賞を狙っている」と報じたばかりです。2016年には先述のWarnerを買収する観測まで飛び出しました(最終的にはAT&Tが買収しましたが)。
 
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これほどまでにAppleがメディア展開に強い関心を持つ理由は、これまで収益を牽引してきたiPhoneに代表されるハードウェアビジネスのみならず、iCloudストレージ、Apple Storeのマージン収入やApple Musicのサブスクリプションなどからなる「サービス部門」を更に成長させたいからだと考えられています。
 
残念ながら今回J・J・エイブラムスのハートは射止められなかったAppleですが、同監督のコメディ・ドラマ「Little Voices」は、Apple TV+の独自コンテンツとして展開が予定されています。
 
 
Source:THE RIVER,Hollywood Reporters,Engadget
Photo:Apple
(kihachi)

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