iOS12.2ベータのSafariでは「トラッキングの停止を要求」が削除

現在ベータ2が公開されているiOS12.2ベータにインストールされているSafariブラウザの新バージョンSafari 12.1では、「トラッキングの停止を要求」が削除されていることが、リリースノートから判明しました。
実質的に効力のない「トラッキングの停止を要求」
「トラッキングの停止を要求」は、iOS11で追加された機能です。 一部のWebサイトは、Webサイトを表示する際にユーザーの閲覧動作をトラッキングして、表示内容をユーザーに合わせて調整していますが、この「トラッキングの停止を要求」をオンにすると、Webサイトおよびそのサイトの第三者コンテンツプロバイダ(広告プログラムを含む)に対してトラッキングの停止を求めることができます。
しかし「トラッキング停止要求に応じるかどうかはWebサイト側の判断による」ため、実質的にはほとんど効力のない、無意味な機能ということになります。
米メディアMacRumorsの公開している画像を見ると、iOS12.2ベータ(左)では、「Ask Websites Not to Track Me(トラッキングの停止を要求)」が削除されていることがわかります。

iOS12.2(ベータ)からは「Ask Websites Not to Track Me(トラッキングの停止を要求)」が削除されている。右はiOS12.1.3
AppleはSafariにITPを実装
またMacRumorsによれば、Safari Technology Previewからも、「トラッキングの停止を要求」が削除されていました。ただし現在開発者向けにベータ2が公開中のmacOS 10.14.4には、まだこの機能は残っています。
Appleは「トラッキングの停止を要求」に代わり、サードパーティーのCookieをブロックする、より強固なセキュリティ機能「Intelligent Tracking Prevention(ITP)」を、Safari 11から実装しています。macOS Mojaveでは、このITPがさらに強化されています。