格安SIM、総合満足度トップはLINEモバイル!ICT総研が調査

    SIMカード

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    ICT総研が発表した、「格安SIM」利用者を対象とした調査結果によると、「格安SIM」利用者のシェアトップは楽天モバイル、総合満足度のトップはLINEモバイルでした。

    「格安SIM」ユーザー1,227人を対象に調査

    ICT総研が7月17日、「2018年MVNO格安SIMの市場動向調査」の結果を発表しました。
     
    調査は、インターネットユーザー10,679人を対象としたWebアンケート参加者のうち、格安SIM利用者1,227人を対象として実施されています。調査実施期間は2018年7月10日から7月17日です。

    シェアトップは楽天モバイル、上位5社による寡占化が進む

    格安SIM」利用者に、利用している事業者名を聞いたところ、「楽天モバイル」が25.7%でトップ、以下「mineo」16.1%、「UQmobile」12.1%、「IIJmio」8.6%、「OCNモバイルONE」7.7%で続きました。
     
    なお、ソフトバンクのサブブランドであるY!mobileは、MVNOではないため調査対象から除外されています。
     
    ICT総研 「2018年MVNO格安SIMの市場動向調査」 格安SIM シェア
     
    前回(2017年6月)調査から約1年で、楽天モバイル、UQmobile、mineoが大きくシェアを伸ばしています。
     
    上位5社のシェア合計は70.1%で、前回の65.6%からさらに寡占化が進む傾向が見られます。

    10項目の指標で満足度を測定

    調査では、格安SIM事業者に対する満足度を、以下10項目の指標でそれぞれ尋ねています。
     

    • 契約手続きのしやすさ
    • 最適な料金プランの有無
    • コストパフォーマンスの高さ
    • ホームページ閲覧の品質・安定性
    • ホームページ閲覧の速度
    • 動画視聴の品質・安定性
    • 動画視聴の待機時間・速度
    • コールセンターのつながりやすさ
    • コールセンターの対応
    • 事業者に対する信頼性

    料金関係の満足度は高い傾向

    満足度のポイントを100点満点に換算すると、「コストパフォーマンスの高さ」(平均76.8ポイント)、「最適な料金プランの有無」(平均74.8ポイント)といった、料金面の満足度ポイントが他の項目と比べて高い傾向がありました。
     
    料金関連項目の満足度では、LINEモバイルが80ポイントを超え、非常に高い満足度を獲得しています。

    通信品質、サポート面の満足度は低め

    通信品質関連の項目(「ホームページ閲覧の品質・安定性」、「ホームページ閲覧の速度」、「動画視聴の品質・安定性」、「動画視聴の待機時間・速度」)と、サポート関連の項目(「コールセンターのつながりやすさ」、「コールセンターの対応」)の満足度は、相対的に低い傾向にあります。
     
    これは、大手キャリアの回線を借りて、店舗やコールセンターにかかるコストを抑えることで低料金を実現する「格安SIM」サービスの性質上、弱点にならざるを得ない部分でもあります。

    通信品質関係ではLINEモバイル、UQmobileが強い

    そんな中、通信品質関連の項目の満足度においては、「ホームページ閲覧の品質・安定性」ではLINEモバイルが76.3ポイント、「動画視聴の品質・安定性」ではUQmobileが66.4ポイントでそれぞれトップに立ちました。
     
    「事業者に対する信頼性」では、老舗のIIJ mioが76.8ポイントで、3年連続の首位に立っています。

    総合満足度トップはLINEモバイル

    10項目の満足度を合計した総合満足度は、LINEモバイルが75.4ポイントでトップでした。以下、IIJ mio(71.0ポイント)、BIC SIM(69.0ポイント)が続きました。
     
    ICT総研はLINEモバイルの首位について、「全体的に特に満足度が低い項目がなく、料金面やサポート面でポイントが高かったことが、総合満足度に寄与している」と分析しています。
     
    ICT総研 「2018年MVNO格安SIMの市場動向調査」 格安SIM 満足度
     

    「格安SIM」の個人市場は伸びが鈍化か

    総務省の発表で「格安SIM」(SIMカード型)の契約数は2018年3月末時点で1,130万契約で、1年間で26.8%の急成長を記録しました。
     
    そんな「格安SIM」市場の動向についてICT総研は、以下のように分析しています。
     

    • 楽天によるFREETEL買収、ソフトバンクによるLINEモバイル子会社化など、格安SIMの合従連衡は今後も進む
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    • ソフトバンクのサブブランド「Y!mobile」、NTTドコモの「docomo with」、KDDIの「auピタットプラン」といった、大手キャリアによる「格安SIM」対抗プランにより、個人の「格安SIM」ユーザー数の伸びは鈍化する
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    • 今後は通信モジュール向けサービスの需要は旺盛で、MVNO市場の拡大局面が当面は続く

     
     
    Source:ICT総研
    (hato)

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