ビッグ・テック5社の中でエンジニアの給与が最も低いのはAppleとMicrosoft

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米Blindの最新のデータによると、ビッグ・テック5社の中でエンジニアの給与が最も低い企業は、MicrosoftとAppleであることが明らかとなりました。Blindはテック企業の従業員が、給与、昇進など雇用に関する情報を匿名で共有できるオンラインフォーラムです。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1.ビッグ・テックの中でエンジニアの給与が最も低いのはMicrosoftとApple。
2.GoogleとMetaの新人エンジニアの平均給与は日本円で2,500万円超え。
3.Appleの報酬総額は低いものの、ジョブレベルと給与帯は一貫性があり公平。

GoogleとMetaのエンジニア、他社と比べ平均給与が高い

このデータは、Amazon、Google、Metaの3社の新人エンジニアの平均給与が、AppleやMicrosoftよりも高いことを示しています。
 
Googleの新人エンジニアの平均給与は18万4,000ドル(約2,700万円)、Metaが17万9,000ドル(約2,620万円)、Amazonは15万9,000ドル(約2,330万円)、Appleは14万2,000ドル(約2,080万円)、Microsoftは14万1,000ドル(約2,060万円)です。この傾向は、プロフェッショナル、シニア、スタッフ、プリンシパルなどの各ジョブレベルでも比較的一貫しています。
 
その他、Blindは以下の点について指摘しています。
 

  • Amazonは、エンジニアの給与帯を幅広く設定しているため、報酬総額が大きく変動する可能性があります。
  • Appleの報酬総額は同業他社に比べて競争力は劣るものの、ジョブレベルと給与帯は一貫性があり公平です。
  • Googleはビッグ・テックの中で最もバランスの取れた、あるいは一貫した給与体系を持っています。つまり、低いジョブレベルの従業員が高いジョブレベルの従業員よりも高い報酬を得ることは滅多にありません。
  • Metaのエンジニアはジョブレベルが上がるスピードが最も早く、最も高い報酬を得ているようです。
  • Microsoftは、ソフトウェアエンジニアのジョブレベルを多く設けているため、より柔軟に昇進できている可能性があります。しかし、スタッフ・ソフトウェアエンジニアまでの報酬総額は同業他社よりも低いです。

ビッグ・テックで人材争奪戦が激化

Appleはシリコンバレー企業をはじめとする企業と人材争奪戦を繰り広げており、これまでに人材を確保するために企業買収も行なっています。2019年には、自動運転車関連の人材を確保するためDrive.aiという企業を買収し、2022年には実現には至らなかったものの、同目的でEV企業Canooの買収を議論していたとも報じられました。
 
同社はまた、ライバル企業への人材流出を防ぐため、一部のエンジニアに多額の株式ボーナスを支給するなどの対策をとっています。
 
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)技術関連製品、及び生成系AI(人工機能)の開発が活発になる中、人材争奪戦はより加速すると考えられ、これに伴い、エンジニアの給与水準はさらに上がっていくと予想されます。
 
 
Source:Blind via 9to5Mac
Photo:Blind
(m7000)

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この記事を書いた人

本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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