AppleはすでにAIで他社に先駆けている?7つのAIベースの機能とは

    siri

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    人工知能(AI)チャットボットChatGPTが話題となっており、一見AppleはAIから取り残されているかのように思えますが、テキスト認識表示やSiriショートカットなど、すでにAIベースの機能を多く展開しています。

    「写真」アプリ

    iOS16、iPadOS16、macOS Venturaの「写真」アプリには、AIを活用した機能が豊富に用意されています。まず、オンラインサーバーで処理する必要がなく、どんな写真でも被写体を背景から抜き出すことができます。
     
    また、iPhone XRやSE 3でも、シングルレンズを搭載しているにもかかわらず、カメラアプリで被写体のエッジを検知してポートレートモードの写真を出力することができます。つまり、上位機種のiPhoneとは異なり、これらの機種は被写体を検出するために複数のレンズに頼っているわけではありません。1つのレンズで見事なポートレートを撮影できるのは、同社の機械学習プロセスによるものです。
     
    「写真」アプリにおけるもうひとつのAI搭載機能は、「For You」タブです。数カ月、数年前の古い写真を閲覧している場合、「For You」タブでは、その記憶や機会を思い出している可能性が高いため、より多くのショットを表示することができます。さらにこのタブでは、写真に写っている人物やペットに焦点を当て、それ以外の不要な部分を隠すこともできます。

    テキスト認識表示

    テキスト認識表示は、画像やビデオ上のテキストを瞬時に識別し、翻訳、変換、コピーすることができる、AIを搭載した印象的な機能です。この機能はオフラインで自然に動作するため、オンデバイスで簡単に光学式文字認識(OCR)を行うことができます。
     
    また、AppleのOSはグラフィックも認識できるため、文字だけでなく、ペットの品種や、映像の種類も認識できます。カテゴリとして、ペットの品種、植物の種類、音楽アルバム、本の表紙、写真に写っているランドマークなどを識別することができます。

    Siriショートカット

    Siriショートカットは、Appleの主要なAI機能の顕著な例です。この機能は、ユーザーの位置情報、アプリの使用状況、習慣、時間帯などに基づいておすすめを提供してくれます。
     
    また、カレンダーアプリでフライトを予定している場合、旅行番号とその更新情報がSpotlight検索に表示されます。Appleウォレットに保存した搭乗券も、いざというときに表示されるかもしれません。さらに、マップが正しい空港への道順を提案し、天気が目的地の予報を表示することもあります。
     
    Siriショートカットは、通知センター、Spotlight検索、Siriショートカットウィジェットなどに表示することができます。デバイスをしばらく使用していると、ユーザーの普段の習慣に基づいて、さまざまなアクションや役立つ情報を提案してくれることに気づくはずです。

    オフライン音声入力

    オフライン音声入力も、AIに依存した強力な機能です。タッチ入力の代わりに話すだけで、Appleデバイスがユーザーの音声をテキストに変換します。この機能の優れた点は、完全にオフラインで動作するため、低速のネットワークに接続している人の処理時間を最小限に抑えることができる点です。より正確な結果を得るために、インターネットに接続している場合はAppleのサーバーに頼ることもできますが、これはオプションとなっています。

    バッテリー充電の最適化

    バッテリー充電の最適化で、Siriショートカットと同様に、ユーザーの習慣から学習して、バッテリー寿命を延ばせる可能性があります。iPhone、Mac、そしてAirPodsでも機能します。関連するOSが充電パターンを検出した後、これらのデバイスは80%に達すると充電を停止し、通常プラグを抜く直前にのみ100%まで再開します。そうすることで、長時間フル充電されたままプラグを差しっぱなしにすることがなくなり、リチウムイオン電池の健康維持に寄与します。

    ヘルスケアと安全機能

    Appleは、ヘルスケアや安全に関する機能に関しても、AIの賢さに頼っています。例えば、Apple Watchは心拍数などをモニターして、潜在的な心肺機能を早期に発見することができます。さらに、衝突検出などの機能は、複数のセンサー、マイク、動きにより、動いている車に乗っていて衝突したとき、正確に検出することができます。Appleは、こうした事故を正確に検知する方法をデバイスに教えるために、相当量の現実のデータと統計に頼ったとされています。

    Personal Voice

    Personal Voiceは、発話できない、または発話能力を失いつつある人々のために開発されたアクセシビリティ機能ですが、米メディア9to5Macは「誰もが活用すべき機能かも知れない」と主張しています。
     
    iOS17の一部として今年後半に登場するこのAI搭載の追加機能は、15分間のトレーニングセッションのみで、ユーザーの声を再現できるようになると言われています。つまり、ユーザーのiPhoneに持ち主の声を再現させ、ユーザーが望むことを何でもしゃべらせることができるようになるのです。
     
    このように、AppleはすでにAIを大いに駆使し、多くの機能を展開していることがわかります。
     
     
    Source:XDA Developers
    Photo:Apple
    (lexi)

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