Snapdragon Wear 5100/5100+は性能よりもバッテリー重視?

スマートウォッチの画像

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Qualcommの新型スマートウォッチ向けシステム・オン・チップ(SoC)に関する情報が出てきました。
 
Snapdragon Wear 5100/5100+と呼ばれる新型SoCは製造プロセスを4nmにして消費電力を下げる一方でCPUのスペックを現世代から変更せず、性能よりもバッテリー持続時間を重視した設計になるようです。

12nmプロセスから4nmプロセスに進めつつCPUを変更しない設計

Snapdragon 5100/5100+は、現世代のSnapdragon 4100/4100+が12nmプロセスで製造されるのに対し、4nmプロセスで製造されるそうです。
 
半導体製品は一般的に新しいプロセス世代ほど消費電力は低くなります。
 
さらにSnapdragon 5100/5100+に使われるCPUコアは4100/4100+と同じArm Cortex-A53であり、動作周波数も1.7GHzのままだそうです。
 
Qualcommはスマートウォッチに必要なのは性能よりもバッテリー持続時間だと考え、このような設計にしたのかもしれません。
 
現行のWear OS向けSoCのなかで最も高性能と思われるSamsung Exynos W920は5nmプロセスで製造され、CPUにはCortex-A55が搭載されています。

GPUは大幅に強化、発売時期は不明

一方、スマートウォッチの盤面を描画するためのGPUは前世代のAdreno 504からAdreno 720に変更しています。
 
これらの詳細な違いは不明ですが、少なくとも動作クロック周波数が2倍以上になるそうです。
 
Snapdragon 5100/5100+の違いとしては、5100+にのみQualcomm QCC5100と呼ばれるBluetoothオーディオ向けのSoCがコプロセッサとしてセットになる点が挙げられています。
 
今のところSnapdragon 5100/5100+を搭載したスマートウォッチの発売時期は不明です。

 
 
Source: WinFuture, Qualcomm via Notebookcheck
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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