iPhoneシリーズが「技適」不適合?総務省がリストに掲載

Apple iPhone 「eSIM でデュアル SIM を活用する」

Apple iPhone 「eSIM でデュアル SIM を活用する」
 
総務省は10月29日、特定無線設備の技術基準適合(いわゆる「技適」)に適合しない端末として、デュアルSIMに対応したiPhoneシリーズ各モデルを掲載しました。デュアルSIMで緊急通報の発信ができないため、と説明しています。

デュアルSIM対応のiPhoneが「技適」不適合リストに

総務省が、特定無線設備の技術基準に適合したことを証明するマーク、いわゆる「技適マーク」を取得しているものの、基準への不適合が確認された端末として、デュアルSIMに対応したiPhoneシリーズを掲載しました。
 
掲載されたモデルとモデル番号は以下のとおりです。
 

  • iPhone XS(A2098)
  • iPhone XS Max(A2102)
  • iPhone XR(A2106)
  • iPhone11(A2221)
  • iPhone11 Pro(A2215)
  • iPhone11 Pro Max(A2218)
  • iPhone SE(第2世代)(A2296)
  • iPhone12 mini(A2398)
  • iPhone12 Pro Max(A2410)
  • iPhone12(A2402)
  • iPhone12 Pro(A2406)
  • iPhone13 Pro(A2636)
  • iPhone13 mini(A2626)
  • iPhone13 Pro Max(A2641)
  • iPhone13(A2631)

 

9月に各キャリアが発表の問題、総務省は「周辺事例」

総務省はiPhoneシリーズを同リストに掲載した理由を、デュアルSIMを利用する際にデータ通信専用SIMをモバイルデータ通信用回線として設定している場合に、110番や119番などへの発信ができない問題と説明しています。
 
総務省「技術基準への不適合等が確認された端末機器の一覧」
 
国内の携帯キャリア各社は、9月10日にこの問題を発表し、9月25日にはiPhone13シリーズでも問題が発生していると発表しています。
 
ITmediaの取材に対して総務省は、問題は技術基準への不適合そのものではなく周辺事例であり、周知をはかるためと説明しています。

各キャリアとAppleは対処方法を案内

対処方法として、NTTドコモとKDDI(au)は「モバイルデータ通信」用の回線に「音声通話可能なSIM回線」を設定するよう案内しています。
 
ソフトバンクは、SoftBank/Y!mobile/LINEMOの音声通話が利用可能なSIM回線を設定している場合は、電話番号の冒頭に186をつけて発信すると緊急機関への発信が可能になるとしています。
 
また、SoftBank/Y!mobile/LINEMO以外のSIM回線を音声回線に設定している場合は、「モバイルデータ通信」用の回線に音声通話可能なSIM回線を設定するよう説明しています。
 
Apple 「日本でデュアル SIM を使って緊急電話をかけられない場合」
 
Appleは「日本でデュアル SIM を使って緊急電話をかけられない場合」としてサポート文書を公開しています。
 
 
Source:総務省, ITmedia
(hato)

 
 

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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