世界におけるスマートフォンの卸売価格、2021年に300ドルの大台超えの見込み

    iPhone12 ProとiPhone13 Proの写真

    iPhone12 ProとiPhone13 Proの写真
     
    5Gへの対応に加えて、半導体不足が重なり、2021年のスマートフォン卸売価格は大きく上昇する見込みです。
     
    2021年の平均卸売価格は310ドル(約34,434円)となり、2013年以降で最高値になると予想されています。

    前年比+11%となる見込みのスマホ平均卸売価格

    調査会社のStrategy Analyticsによると、2021年のスマートフォン平均卸売価格は310ドル(約34,434円)になる見込みだとのことです。
     
    スマートフォンの平均卸売価格と卸売り売上高の推移
     
    これは、2020年の279ドル(約30,990円)に対して+11%の増加であり、2013年以降で初めて300ドル(約33,323円)を超えて最高値となります。
     
    価格上昇の背景としては、
     

     
    が要因として挙げられています。

    600ドル以上のスマートフォンの好調が拍車をかける

    また、各社の600ドル(約66,646円)以上のスマートフォン販売が好調である点も、この価格上昇に拍車をかけます。
     
    この価格帯のスマートフォンは、前年同期比で出荷台数が34%増、売上高が48%増となり、市場全体やほかの価格帯を大きく上回るとのことです。
     
    具体的なスマートフォンとしては、
     

    • iPhone12シリーズ
    • Samsungの折りたたみスマートフォン
    • OnePlus 9シリーズ
    • Xiaomi 11シリーズ
    • OPPO Renoシリーズ
    • Vivo Xシリーズ

     
    といった端末が挙げられています。
     
    2021年第4四半期(10月~12月)からはiPhone13シリーズも要因に加わることでしょう。

    2022年は第3世代iPhone SEが平均価格を下げるも、2023年からは再び上昇

    2022年に関しては、世界のスマートフォン卸売売上高は300ドル(約33,323円)まで緩やかに低下するとみられます。
     
    これは、部品の供給制約が緩くなり価格が下がることや、第3世代iPhone SEの登場がその要因です。
     
    一方、2023年から2025年にかけては再び平均卸売価格は上昇基調になるとStrategy Analyticsは予想しています。
     
    また、世界のスマートフォン卸売売上高は、中国、アメリカ、日本、インドが上位4カ国であり、2022年には全体の53%を占めるとのことです。
     
    日本と韓国が最も高い平均卸売価格であり、インドとアフリカの一部の国が最も低い価格となっています。

     
     
    Source: Strategy Analytics
    Photo: ぱくたそ
    (ハウザー)
     
     

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