iOS15の「iCloudプライベートリレー」機能、突然ロシアで使用不能に
AppleがiOS15やiPadOS15などで提供を開始する、プライバシー保護機能「iCloudプライベートリレー(Cloud Private Relay)」が、ロシアで使用不能となったことが分かりました。政府当局の圧力が掛かったのではないかと考えられています。
突如プライベートリレーが使用不能に
iCloudプライベートリレーは、9月20日にリリースとなるiOS15で追加されるプライバシー保護機能で、設定をオンにするとIPアドレスやSafariの閲覧履歴などが、Appleを含めて誰にも分からないようにできるシステムです。
ところが、ロシア在住ユーザーなどがTwitterで明らかにしたところによると、先日まではロシアでもベータ版で利用できたこの機能が、17日に突如利用できなくなったそうです。公開された画像では「プライベートリレーはこの国や地域ではサポートされていません」といった表示が確認できます。
iCloud Private Relay is no longer supported in Russia pic.twitter.com/df4z1q0gLQ
— Абдулла Хасан Иванов (@abdulla_hasan) September 16, 2021
政府当局の圧力強まるロシア
ロシアでiCloudプライベートリレーを利用不能にした理由を、Appleは現時点で明らかにしておらず、今後もこの状況が続くかは不明です。
しかし、多くのユーザーが指摘しているように、ロシア政府当局からの圧力が掛かったことは明白でしょう。誰がWebサイトにアクセスしているか分からない状況は、監視を強める政府にとって好ましいはずもないからです。事実、ほぼ時を同じくして、現政権批判に繋がるとされる投票アプリがApp Storeから公開を取り下げられています。
Source:iMore,@abdulla_hasan/Twitter
(kihachi)