VivoのX70シリーズ3製品には異なるチップメーカーのSoCをそれぞれ使用

Vivo X70シリーズの画像

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中国のスマートフォンメーカーであるVivoが2021年9月9日に発表したV70シリーズには面白い特徴があります。なんと、3製品のラインナップそれぞれに異なる半導体メーカーのシステム・オン・チップ(SoC)を採用しているのです。
 
さらに、X70には専用にカスタマイズされたSoCが使われています。

Snapdragon 888+、Exynos 1080、Dimensity 1200を使い分け

VivoのフラッグシップスマートフォンであるV70シリーズには、製品ごとにそれぞれ異なるメーカーのSoCが使われています。
 

製品 SoC
X70 Pro+ Qualcomm Snapdragon 888+
X70 Pro Samsung Exynos 1080
X70 Mediatek Dimensity 1200-Vivo

 
通常、AppleのiPhone12シリーズSamsungのGalaxy S21シリーズのように、同じシリーズの製品には同じチップを使用します。差別化のために異なるチップを使う場合でも、メーカーを統一するのが一般的です。
 
これは、チップを基盤に実装する際のノウハウや、ソフトウェア資産の流用が可能になり、コストが下げられるためです。
 
しかしながら、V70シリーズは見事に異なるメーカーのSoCを採用しており、大変興味深いラインナップといえます。

X70にはカスタマイズされたDimensity 1200を搭載

さらにX70には、Vivo向けにカスタマイズされたDimensity 1200-Vivoと呼ばれるSoCが採用されています。
 
これは、MediaTekの「MediaTek Dimensity 5G Open Resource Architecture」と呼ばれるプログラムに基づいて開発されたものであり、VivoによるとAIを使ったカメラ撮影が40%以上高速化され、エネルギー消費量が10%削減されたとのことです。
 
同様のDimensity 1200のカスタマイズはOnePlusのNord 2でもおこなわれました。

 
 
Source: Sparrows News (1), (2)
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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