Appleの自動車開発の中心人物ダグ・フィールド氏、Fordに引き抜かれる
Apple Carと噂される、Appleの自動車開発で中心的役割を果たしていたダグ・フィールド氏が、米自動車大手Fordに移籍しました。フィールド氏は、Tesla在籍時にはTesla 3の開発の中心人物だった経歴を持ちます。
Appleに2度勤務したダグ・フィールド氏
2度勤務したAppleを去ることとなったダグ・フィールド氏は今回の転職で、自身の職業生活をスタートさせたFordに戻ることとなります。
同氏は、AppleでMac部門のハードウェア担当副社長をつとめた後、Teslaに移り小型モデルTesla 3などの開発に携わり、2018年にスペシャルプロジェクト担当副社長としてAppleに戻り、Project Titanと呼ばれる自動車開発プロジェクトの中枢を担っていました。
Fordでの役職は先進テクノロジーと組み込みシステム担当の副社長
Fordは、フィールド氏を先進テクノロジーと組み込みシステム担当の副社長として迎え入れます。
Fordの最高経営責任者(CEO)、ジム・ファーリー氏は「私たちにとって大きな変化の瞬間です。ダグは、とても多くの業績を残してきました」と、ダグ・フィールド氏を雇い入れることの意義を語っています。
すでに、Fordの主要役職者のページに、現地時間9月7日に就任したダグ・フィールド氏のプロフィールが掲載されています。
Appleの自動車開発への影響も?
ダグ・フィールド氏が去ることにより、Appleの自動車開発計画に遅れが生じる可能性がある、とBloombergは指摘しています。
Appleの自動車開発は、Googleから移ってきた機械学習及び人工知能戦略担当上級副社長のジョン・ジャナンドレア氏がリーダーを務めているとみられます。
しかし、2021年に入って、プロジェクトの中枢を担う複数の従業員が退職していると伝えられており、その穴を埋めるためなのか、Apple Watchの開発を率いたケビン・リンチ氏が自動車開発部門に移ったとの報道もあります。
最近は、Appleがメルセデス・ベンツから2人の技術者を引き抜いているほか、Appleの関連企業が自動車開発用のテストコースを購入したとの情報もあり、自動車開発に向けた動きが続いているのは確かなようです。
Source:Ford, Bloomberg
(hato)