Apple、コンテンツをアプリ外で直接購入を認めると発表。公取委の調査が終了

    Apple App Store

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    Appleは9月2日、日本の公正取引委員会による調査が終了し、書籍、音楽や映像を配信する「リーダー」アプリで、コンテンツやサブスクリプションサービスを、アプリ外のWebサイトで購入可能にすることを認めると発表しました。変更は2022年から適用されます。

    App Store手数料を回避してコンテンツ購入可能に

    Appleは、App Storeに関して2016年10月から続いていた公正取引委員会の調査が終結し、2022年初めからアプリにおけるコンテンツ購入のルールを変更すると発表しました。この変更は、日本を含む全世界のApp Storeに適用されます。
     
    App Storeガイドラインの変更により、ユーザーは「リーダー」アプリで利用するコンテンツやサブスクリプションサービスを、アプリ内課金でなく外部のWebサイトから購入することが可能になります
     
    「リーダー」アプリは、デジタル版の雑誌、新聞、書籍、オーディオ、音楽、ビデオのコンテンツ購入、サブスクリプションサービスを提供するアプリです。
     
    今回の変更は、「リーダー」以外のアプリ(ゲームなど)におけるアプリ内課金には適用されません。

    コンテンツへのApp Store手数料には批判も

    Appleは、ユーザーの安全性と利便性のため、アプリからのコンテンツ購入はアプリ内決済以外は認めない方針ですが、Appleに支払う手数料が上乗せされるとユーザーの支払額が割高になることは「Apple税」などと呼ばれて批判されていました。
     
    人気ゲームアプリ「Fortnite」を提供するEpicとAppleの訴訟も、手数料を嫌ったEpicが外部にユーザーを誘導しようとしたことが発端です。
     
    Appleは、ガイドラインの変更後も、従来のようにアプリ内課金の利用を継続することも可能と説明しています。

    先日、中小規模開発者のアプリ内課金の手数料引き下げなどを発表

    Appleは最近、App Storeの制度変更を発表しています。
     
    この変更には、年間売上高が約1億円以下の開発者に対して、App Storeの手数料を通常の半分である15%に引き下げるプログラムを3年間継続するほか、App Storeの審査プロセスの透明性向上、アプリやアプリ内課金の価格設定の柔軟化などが含まれます。

    公取委、過去にはiPhoneの販売方法で調査

    公正取引委員会は以前、iPhoneの販売方法についてAppleが大手キャリアと交わした契約が独占禁止法に違反する可能性があるとして調査を実施していました。
     
    2018年7月に公正取引委員会は、Appleとキャリアの合意により独占禁止法違反の疑いは解消されたとの調査結果を発表しています。
     
     
    Source:Apple Japan, Apple (US), 公正取引委員会
    (hato)

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    この記事を書いた人

    2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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