Apple、苦戦続きのインドで復調の兆し〜iPhone11が売れ行き好調

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    インドで思うようにiPhoneの売り上げを伸ばせなかったAppleですが、iPhone11の登場で風向きが変わりつつあるようです。

    苦戦してきたApple

    スマートフォン市場は世界的に飽和状態にあると言われています。2019年第2四半期(4月〜6月)におけるグローバル市場での出荷台数は、前年同期比で2.3%減少しています。しかし、中には出荷台数を飛躍的に伸ばしている国も存在します。同四半期で9.9%の増加を遂げたインドです。
     
    そんなインドでAppleは長らく苦戦を強いられてきました。同社の国内シェアは、2018年第2四半期で過去最低の1%にまで落ち込んでいます。
     
    理由は、国内消費者にとってiPhoneが高額だからです。インド政府の政策によって、海外で生産された端末は高額な税金を課されます。そのため同国は、世界で最もiPhoneが高額な国のうちの一つです(国内生産のiPhoneは対象外)。

    iPhone11の売れ行きが好調

    ところが逆風の中で、Appleがインドで勢いを盛り返しているそうです。
     
    今年発売された新iPhone(iPhone11、iPhone11 Pro、iPhone11 Pro Max)のうち、廉価版に位置づけられるiPhone11の価格が、64,900ルピー(約98,860円)に抑えられているためです。日本では74,800円であることを思うと、この価格でもまだ高いのですが、昨年登場したiPhone XR(76,900ルピー:約117,140円)よりも安いことが歓迎されているようです。また、iPhone XRを59,000ルピー(約89,880円)に値下げしたことも奏功していると考えられています、。
     
    物価がAppleの価格設定に追い付いてきたのも、売れ行きが好調な理由の一つです。調査企業IDCによると、価格帯が400ドル〜600ドル(約43,200円〜64,800円)の“プレミアム・デバイス”の出荷台数が昨年同期比で16.2%も増加したほか(2019年第2四半期)、500ドル(約54,000円)以上の価格帯ではAppleが41.2%のシェアを占めています。

    これまでの努力が実を結びつつある

    調査企業IHS Markitの試算では、2025年までにインドは日本を抜いて、世界第3位の経済規模に成長することが期待されています。
     
    積極的な国内生産10億ドル(約1,080億円)の大規模な投資、他国と比較して異常に安いApple MusicやApple TV+の月額料金(いずれも99ルピー:約150円)、オンライン直販など、苦労してAppleがインドでまいてきた種がようやく芽を出し始めたということでしょう。
     
     
    Source:The Motley Fool
    (kihachi)
     
     

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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