米政府のHuawei締め出しを受け、AppleがiPhone増産か~アナリスト予測

Apple iPhone XS iPhone XR

Apple iPhone XS iPhone XR
 
米政府による対中制裁でHuaweiが海外市場から締め出されたことを受け、Appleが2019年第2四半期(4~6月)におけるiPhoneの生産台数を予定よりも増加させているようです。

Huaweiへの制裁でiPhone需要増大か

投資銀行Cowenは顧客向けのレポートで、2019年第2四半期におけるiPhoneの出荷台数を4,000万台とし、当初掲げていた3,900万台から上方修正しました。
 
トランプ政権が米企業に対して許可なくHuaweiと取り引きしないよう命じたことを受け、いくつかのスマートフォン市場でiPhone需要が増加するとAppleが見込んでいる、と判断したためです。これについては、著名アナリストのミンチー・クオ氏も同様の観測を行っています。
 
4,000万台のうち75%にあたる3,000万台は、最新シリーズのiPhone XR、iPhone XS/XS Maxとなり、残りの1,000万台がiPhone7やiPhone8などの旧シリーズとなる見込みです。

Appleも頭を抱える対中制裁

とはいえ、対中制裁はAppleにとって必ずしも良いことばかりではありません。
 
米中貿易摩擦がこのまま悪化すれば、25%の関税がiPhoneにも課される可能性があるため、中国以外での組み立てを検討しなければならないためです。
 
Foxconnは「我々はAppleの需要に応えるだけのキャパシティがある」と海外の工場移転にも自信を覗かせますが、米国向けのiPhoneを海外で生産するには、中国国外で最低でも1~2カ所の大規模工場を更に作る必要があるとの試算も出ており、一筋縄では行きません。
 
実際、先日もティム・クック最高経営責任者(CEO)がトランプ政権に対し、対中関税の適用範囲を広げないよう改めて懇願したばかりです。

5G対応のiPhoneは2020年

この他にもCowenは、2019年に登場するiPhoneシリーズ3モデルのうち、2モデルが有機EL(OLED)ディスプレイ搭載でメモリ4GB、残り1モデルが液晶ディスプレイ(LCD)搭載でメモリ3GBになると予想しています。このモデル構成は、2018年のiPhone XS/XS Max、iPhone XRと同じで、発売時期も昨年同様、LCDモデルのみ時期をずらして発売されるようです。
 
なお、次世代通信規格となる5G対応のiPhoneについては、Qualcomm製のモデムを採用することで2020年にリリースされる見込みです。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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