Apple、軸足をiPhoneからサービス事業へ〜役員含む大規模人事異動も

Apple ロゴ スクリーンショット

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AppleはこれまでのiPhoneの売上に依存する体制を転換するため、昨年より事業の優先順位を見直し、役員クラスを含む大幅な人事異動を行っていると、The Wall Street Journalが報じています。

昨年から始まった人事異動

ここ数カ月を見ても、人工知能(AI)部門を率いるジョン・ジャナンドレア氏の役員への昇進小売部門トップのアンジェラ・アーレンツ氏の退任とディアドラ・オブライエン氏への交代Siri開発リーダーのビル・ステイシャー氏の異動が発表されました。
 
またApple自動運転プロジェクトの人員を200人減らし、その多くをエディ・キュー上級副社長率いるインターネットソフトウェア&サービス事業、特に近く発表するとされる動画配信事業に振り分けたとも伝えられています。
 
WSJは関係者からの話として、こうした最近のトップ交代や人事異動により事業部内で優先順位の見直しが行われ、いくつかのプロジェクトは保留となったと伝えています。

次の10年へと進むための模索

Appleに詳しいLoup Venturesのアナリスト、ジーン・ムンスター氏はAppleの現在の状況について、「これは企業が次の10年へと進んでいくための正しい方法を模索しているしるし。テクノロジーは発展していくので、正しい道を進むには企業構造を変える必要がある」と述べています。
 
Appleがサービスへと軸足を移していくとはいっても、iPhoneの重要性がただちに低下するわけではありません。iPhoneは現在もAppleの全売上高の約3分の2を占めています。そしてAppleが、3月25日のスペシャルイベントで発表するとされるニュースおよび動画配信のサブスクリプションサービスを今後展開していく上でも、iPhoneはプラットフォームとして重要な役割を果たすことになるでしょう。

 
 
Source:The Wall Street Journal
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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