Appleの弁護士、中国で拘留または罰金対象に?Qualcommが主張
Apple対Qualcommの対決が激化するなか、Qualcommが中国の裁判所に対し、中国におけるすべてのiPhoneの販売差し止めを要求するとともに、すでに下されている差止命令にAppleが従わない場合、同社は裁判所に対し、Appleの訴訟代理人への罰金、もしくは同人の拘留を要求する権利があると訴えています。
中国ではiOS12.1.2のリリースで対応
中国の知的財産裁判所は11月末、iPhoneが自社の特許を侵害しているとするQualcommの主張を認め、一部のiPhoneの輸入と販売を禁じる予防的差止命令を下しました。
Appleはこれに対し、対象となるのはiOS11以前の古いOSを搭載したiPhoneのみで、中国におけるiPhone販売には影響がないと反論、さらにiOS12.1.2のリリースによってQualcommが主張する特許侵害問題に対応したと述べています。
中国とドイツで対処法が違った理由とは
ドイツでもQualcommの主張が認められ、裁判所はiPhoneの販売差止命令を出しました。Appleはドイツにおいては、15ある直営店でのiPhone7/7 Plus、iPhone8/8 Plusの販売を終了するという形で対応しています。
Global Timesの報道によれば、QualcommはAppleの中国とドイツにおける対応の違いに不満を抱いており、中国においても販売を中止すべきと訴えています。
Appleの対処法が中国とドイツで異なる理由について、この件に詳しい関係者はGlobal Timesに対し、中国におけるQualcommの特許はコアとなるソフトウェアを網羅していないため、AppleはiOSのアップデートのみで対応できたものの、ドイツでの特許はハードウェアにまで踏み込んでいるため、iPhone本体を販売中止せざるを得なかった、と説明しています。
Qualcommはあくまで販売中止を要求
しかしQualcommは、あくまでも中国におけるiPhoneの販売中止を要求、iOSのアップデートだけでは特許侵害は回避されないと訴えています。Qualcommの弁護士は、Appleが裁判所命令に従わずにiPhoneの販売を継続するのであれば、民事訴訟の手続きにのっとり、同社は中国におけるAppleの4人の訴訟代理人に罰金を科す、または拘留するよう、裁判所に要求することができる、と主張しています。
Source:Global Times via 9to5Mac
Photo:Qualcomm
(lunatic)