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2018年10月8日 20時28分

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中国が米企業のサーバーにマイクロチップを埋め込んだハックは本当でなくても壊滅的?

チップ 集積回路 半導体
 
アメリカのPCサーバー、マザーボードおよび周辺機器メーカーのSuper Microのサーバー内に使用されているマザーボードに、中国政府が米粒ほどの大きさのチップを埋め込み、同社製のサーバーを使用しているAppleやAmazonを含む30社近くの企業のデータへのアクセスを取得していたと先日伝えられましたが、報道の真否に関係なく大きな事件である、と米The Atlanticは報じています。

Appleは報道を真っ向から否定

ハッキング事件の内容は、Super Microのサーバーコンピュータのマザーボード内に予期せぬチップが埋め込まれ、米企業の機密情報に中国政府がアクセスしていたというものです。
 
AppleとAmazonは共に声明を発表し、事実を真っ向から否定しましたが、いまだBloombergは報道は真実であるという姿勢を崩していないようです。

中国で部品の生産が行われているという事実

米シリコンバレーの「シリコン」は半導体を意味しますが、多くの米半導体・ICメーカーは様々な理由ですでに同地から引き上げており、東アジアを中心とする他の国々へと生産施設を移動させています。
 
中国は歴史的に見ればさほど長く集積回路の生産を行ってきたわけではなく、実際には多くを他地域から輸入しているのが現状です。チップの一部は国内で使用されますが、ほとんどはコンピュータの部品や組み込みシステムなどに使われ、世界中へと輸出されています。
 
それでも中国はチップを早く、そして安く作る技術を急速に発展させており、輸入した部品を新しい部品やデバイスへと組み立て、輸出に回しています。結果として、より多くのコンピュータデバイスが中国企業なしでは成り立たなくなっています。
 
Super Microは企業の要望に応えたカスタマイズサーバーの製造を米国内で行っていますが、中国から組み立て済みの部品を仕入れています。理論上では、もし中国政府が何らかのチップを中国での製造の際に埋め込んだとしても、販売者や顧客はそれに気づく方法はありません

中国政府への警戒は今回が初めてではない

中国ベンダーZTEは米国の経済制裁を無視する形でイランと北朝鮮に米企業の技術が含まれたデバイスを輸出し、米国企業との取引禁止制裁を受けました。罰金と必要要件を満たすことで制裁は解除されましたが、ZTEとHuaweiのデバイスが米政府内で使用禁止になったり、オーストラリアで5G回線からの締め出しを食らうなど、欧米諸国からの安全保障上の警戒は続いています。
 
ZTEの取引禁止制裁を受け、Tencentの最高経営責任者(CEO)が中国のチップ産業をさらに推し進めると宣言するなど、中国からは米企業とヨーロッパからの技術上の独立を目指す姿勢が伺えます。
 
今回の中国政府による米企業サーバーへのハッキングの報道の真否はともあれ、アメリカと中国のハイテク産業を巡る闘争がさらに加速していることを示しています。
 
 
Source:The Atlantic
Photo:T137/Wikimedia Commons
(lexi)

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