中国ベンダーZTE、米国企業からの部品購入が禁止に

ZTE Axon M

ZTE Axon M
 
米商務省は現地時間の16日、中国のスマホベンダーZTE米国企業から部品を購入することを今後7年間禁止すると発表しました。同日、イギリス政府も国内の電気通信会社に対し、安全保障の観点から、ZTEのデバイスを扱わないよう警告したとされています。

加速する米中間の貿易戦争

米商務省によれば、ZTEは北朝鮮とイランに対する米国の制裁措置に違反した従業員への罰則について官庁職員に嘘の証言を述べたとのことです。米国の調査で昨年、ZTEがイランと北朝鮮に通信機器を違法に出荷していたことが明らかになっており、同社は12億ドル(約1,283億円)の罰金を支払っていました。
 
米国はZTEに対し、通信機器の違法出荷に関わった従業員に罰するよう求めていましたが、同社はそれに従わず逆に賞与を与えたといわれています。
 
その結果、商務省はZTE7年間の輸出禁止措置を科すこととなりました。米国企業はZTEに対して部品提供やサービス供給を行なうことができなくなります
 
ZTEは現在、QualcommのマイクロチップとCorningのガラスを自社デバイスに使用しています。
 
米国の今回の発表を受け、ZTEの株式は香港市場からも一時停止処分を受けています。
 
また、イギリス政府からも国内の通信事業会社に対し、ZTE製品を扱わないよう警告があったといわれています。
 
中国商務部は17日、ZTEのケースに関して、「進展をつぶさに追う」つもりである意向を発表しました。「ZTEは広い範囲の取引・投資関係を数百の米国企業と持っており、米国に多くの仕事をもたらしている」と、商務部大臣はZTEが有益であることを強調しました。
 
「我々は中国企業の正当な権利と利益を守るため必要な手段をとる構えである」と大臣は付け加えています。
 
 
Photo:Kārlis Dambrāns/Flickr
Source:CNN Money, The Guardian
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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