iPhone XRだけが10月発売になったのは「ソフトウェアの問題」か


 
iPhone XS/XS Maxの発売日が9月21日である一方で、iPhone XRについては10月26日となっています。なぜ、iPhone XRだけ発売日に1カ月の差が出たのでしょうか。可能性として、ニュースサイトTHE VERGEが「ソフトウェアの問題ではないか」と報じています。

ハードウェアが原因ではなかった?

iPhone XRが遅れた理由はよく分かっておらず、(1)液晶ディスプレイ(LCD)を供給するJDIの歩留まりが低い(≒生産効率が良くない)からという説や、(2)LCD用バックライトの装着に問題が生じているからという説、(3)iPhone XS/XS Maxがどれだけ売れるかAppleが様子を見ているという説などが取りざたされてきました。
 
しかし、調査企業IDCの副社長ライアン・リース氏が「我々が耳にしている限りでは」という前置きで語ったところによると、遅延の理由は「ソフトウェアの問題」だそうです。「ノッチを搭載しフルスクリーンとなったLCDは初だったため、相当な数のソフトウェアが必要だった」
 
リース氏の話では、LCDの生産はしばらく前から行われていたものの、仕上がりに満足できなかったAppleは製造業者と掛け合い、ぎりぎりまでビジュアルの改善を行うべく、ソフトウェア面からLCDの調整を続けつつ、製造業者には素材をノッチの形状に切り出すよう命じていたのだとか。

iPhone XRは価格が鍵

発売日こそ10月となるものの、iPhone XRは2018年下半期においてiPhone売り上げ全体の半数以上を占めるとされています。
 
調査企業Canalysのベン・スタントン氏も「消費者がすぐに新しいiPhoneに飛びつくとは考えていない」とし、iPhone XSとの価格差から「(iPhone XRの登場まで)様子を見るだろう」と分析します。
 
iPhone XRの価格が魅力的に映るという点については、Goldman Sachsのアナリストも「我々が予想していたよりも安い」と指摘していましたが、それはAppleも計算ずくだとスタントン氏は指摘します。「価格に対する閾値があることをAppleは承知している。そんなに高い価格まで手が出せないという人々が多くいることに気づいている」
 
iPhone XRの価格は64GBで84,800円、128GBで90,800円、256GBで101,800円となっており、予約受け付けは10月19日午後4時01分より開始されます。
 
 
Source:THE VERGE
(kihachi)
 

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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