Samsung、5年ぶりにスマホ販売台数3億台割れか

    samsung ロゴ

    samsung ロゴ
     
    スマートフォンの販売台数シェアでトップに立つSamsungですが、同事業は決して好調とは言えません。Samsungスマートフォン販売台数が5年ぶりに3億台を下回る見通しであることが分かりました。

    中国ベンダーの台頭などが原因

    2013年以来とは言っても、3億台を「上回る」のと「下回る」のとはわけが違います。
     
    調査企業Strategy Analyticsによると、2013年には年間3億1,980万台だったSamaungのスマートフォン販売台数は、2018年には年間2億9,850万台になる見通しです。バッテリーの設計ミスで、Galaxy Note 7の大規模リコール事件に発展した2016年ですら3億940万台だったことを思うと、現在がいかに深刻な状況かが分かるというものでしょう。
     
    理由としては、Galaxy S9の販売不振で2018年第2〜3四半期(4〜9月)の売り上げが前年比で大きく落ち込んだことや、コストパフォーマンスに優れた中国ベンダーの台頭が考えられます。

    スマホを売るよりiPhoneに部品供給した方が儲かる

    例えば、先日Gartnerが発表したメーカー別の販売台数シェア(2018年第2四半期)では、Samsungは22.6%から3.3ポイント低い19.3%でした。シェア上位でこれだけの落ち込みを見せたベンダーは他になく、伸び悩みが指摘されるAppleでも0.2ポイントの落ち込みに留まっています。
     

     
    事実、Samsungグループを支えているのは、スマートフォン事業ではなくメモリーチップ供給などのサプライヤー事業だとされており、昨年は「Galaxy S8を売るよりもiPhone Xにパーツを供給するほうが儲かる」という指摘も出ていました。

    戦略の大幅な見直しを開始

    アナリストから「5年以内にSamsungはスマートフォン事業から撤退する」と予測されたのは2015年でした。“タイムリミット”の2020年まで、Samsungのスマートフォン事業が生き残っているかどうかはともかく、少なくとも現状に対して手をこまねいているわけではありません。
     
    先日、同社のスマートフォン事業を牽引するDJ・コー最高経営責任者(CEO)は「フラッグシップモデル(高価格帯モデル)ではなく、ミッドエンドモデル(中価格帯モデル)から順番に新しいテクノロジーやデザインを投入していく」と述べ、若い世代にアピールする考えを示しました。
     
    ひとまずSamsungとしては、11月上旬の発表が期待される折りたたみスマートフォン「Galaxy X」で一気に流れを変えたいと考えていることでしょう。
     
     
    Source:BusinessKorea,Gartner
    (kihachi)

    この記事がお役に立ったらシェアお願いします

    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

    特集

    [PR]オフィシャルサイト

    目次