Samsung、4期連続で営業利益の最高記録を更新~メモリーチップ好調

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2018年第1四半期(1~3月)の売り上げ高について、4月初旬にSamsungが「過去最高になる」との見通しを立てたことは大きな話題を呼びましたが、その予測が現実的であったことが、26日に行われた決算発表によって判明しました。

4期連続で最高記録を更新

Samsungは26日、2018年第1四半期の純利益を11兆6,900億ウォン(約1兆1,690億円)とし、前年同期比で52%の増益となったことを明らかにしました。また、営業利益は15兆6,400億ウォン(約1兆5,640億円)となり、こちらも前年同期比で58%の増益となりました。
 
今回の好調な決算によって、Samsungは4期連続で営業利益の自社最高記録を更新することとなりました。

メモリーチップ部門が牽引

Samsungの利益が右肩上がりとなっている主因は、需要の急激な増大によって価格が高止まりしているメモリーチップです。同社は現在、世界のDRAM市場において60%以上のシェアを占めており、市場における製品価格の高騰がそのまま自社利益の増大に直結する格好です。
 
事実、同社のチップ部門が得た営業利益は、2018年第1四半期において1兆6,000億ウォン(約1,600億円)に上り、携帯部門と比較して3倍ほどの利益となっています。

ディスプレイやスマートフォンには課題も

しかし、それだけに「どこかで勢いに陰りがでるのではないか」という見方も少なくはありません。
 
幾人かのアナリストは、メモリーチップ価格が昨年予測されていたほど高騰はしていないこと、買い替えサイクルが延びることによってハイエンドモデルのスマートフォンの売り上げが損なわれたことなどを指摘し、4期連続で記録更新するような右肩上がりの成長が止まるとの懸念を示しています。
 
また、iPhone Xに対して独占供給を行ったことでも話題を集めた有機EL(OLED)パネルの需要低下も、Samsungにとっては悩みの種です。今四半期におけるパネル部門の利益は4,100億ウォン(約410億円)となりました。
 
AppleがiPhone Xの生産調整を行ったことで、OLEDから得られる利益の減少は避けられず、今回の決算にあたってSamsungも、続く第2四半期(4~6月)ではパネル部門の動向が鍵となることを文書にて示しています。もっとも、2018年度に登場する次世代iPhoneも引き続き、Samsungに大きく依存するのではないか、という観測も出ています。
 
 
Source:PhoneArena,MOTHERBOARD,AppleInsider
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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