Samsung、今後は旗艦モデルでなく中価格帯モデルに技術を最優先で投入

samsung galaxy note9

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高価格帯のフラッグシップモデルへ真っ先に最新テクノロジーが採用される、という考えが過去のものになるかも知れません。Samsungが従来のスマートフォン販売戦略を見直すとして、中価格帯であるミッドエンドモデルを最優先するとの考えを示しています。

シェア縮小が目立つSamsung

スマートフォン市場全体で最大のシェアを誇っているものの、Samsungのスマートフォン事業は決して順風満帆とは言えません。
 
調査企業Gartnerが先日発表した、第2四半期(4〜6月)のメーカー別販売台数でも、Samsungのシェアは前年同期の22.6%から4.3ポイント低い19.3%となりました。上位にランクインした他企業と比較しても、軒並みシェアを伸ばす中華メーカーとは対照的です。
 

フラッグシップモデルは二の次?

このような現状を打開すべく、Samsungがスマートフォン販売戦略を見直す形で目を向けたのがミッドエンドモデルです。
 
Samsung Electronicsの最高経営責任者(CEO)であるDJ・コー氏は、CNBCのインタビューに対し「テクノロジーや差別化(differentiation)といった要素を、今年からはフラッグシップモデルではなく、ミッドエンドモデルへ最初に投じていく」とし、若い世代によりアピールしてきたいと語りました。
 
フラッグシップモデルに先んじてミッドエンドモデルに最新テクノロジーが採用されるということは、Galaxy S/Noteシリーズよりも、Galaxy A/J/Sシリーズが優先されるということを意味します。
 
事実、先日発表されたGalaxy A6+では、フラッグシップモデルと同じく有機EL(OLED)「Infinity Display」やデュアルカメラが採用されており、早くもSamsungが戦略を変更している様子が確認できます。

実はAppleもバリエーションを広げている

販売戦略を見直しているのは、Samsungだけではありません。
 
同社のように明言こそしていませんが、Appleも最新テクノロジーが詰まった高価格モデルに一本化するのではなく、様々な価格帯を幅広く取り揃える方針へとシフトしつつあります。
 
例えば、執筆時点でAppleのオンラインストアには、iPhone X(112,800円)と一緒に、iPhone SE(39,800円)やiPhone6s(50,800円)も並んでいます。ともに数年前に発表されたシリーズではありますが、実質的なミッドエンドモデルと言えるでしょう。
 

apple オンラインストア ラインナップ

 
また、9月12日に開催されるイベントでも、価格や性能に違いを設けた3種類のiPhoneが発表される予定です。
 
 
Source:CNBC,Gartner
Photo:Apple
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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