2019年度iPhoneの「A13」チップもTSMCが独占供給か

a11 チップ

a11 チップ
 
iPhone XIの発表も間近に迫るなか、すでにサプライヤーは2019年のiPhoneへと動き出しています。これまでiPhoneのチップ「A~」シリーズを担当してきたTSMCが、来年度のiPhoneについても独占的にA13チップを供給する見通しであることが分かりました。

IntelやSamsungは脱落?

マッコーリー証券で半導体を専門にするアナリスト、リャオ・グアンフー氏によると、2019年のiPhoneに搭載されるであろうA13チップは、台湾のチップメーカーTSMCが、A12同様のInFO(Integrated Fan-Out)による7nmプロセスで独占的に受注する見込みです。
 
一部では、Intelがスマートフォン向けチップ製造市場へと本格的に参入し、TSMCが独占しているシェアを奪うのではないかとも噂されていましたが、コスト面や10nmプロセスの本格生産の遅れが響き、受注を決めるまでには至らなかったとのことです。
 
また、2015年のiPhone6s/6s Plus以来となる受注を目指していたSamsungも、TSMCよりも先に「EUV(Extreme Ultraviolet)」技術を用いた7nmプロセスでの量産を実現すると言われていましたが、ノウハウの乏しさからTSMCの後手を踏むこととなったようです。
 
なお、TSMCが独占受注するという観測については、ドイツ証券もマッコーリー証券と同じ見方を採っています。

単独か複数のサプライヤーか

もとよりサプライヤー関連のニュースは流動的であることに加え、Appleのリスクやコストを下げたい思惑を思うと、複数のサプライヤーに発注するマルチファウンドリ体制が敷かれる可能性は残されています。
 
しかし、SamsungとTSMCのベンチマークスコアが有意に異なっていた「チップゲート事件」や、Intelに合わせる形でQualcommのモデム性能が故意に下げられていたことなど、逆に複数のサプライヤーを採用することで問題が発生する場合もあります。
 
 
Source:工商時報
(kihachi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

特集

目次