iPhone8/8 Plusは売れず、iPhone Xは当面入手困難に

iPhone X

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Appleは現在、難しい局面に立たされています。iPhone8/8 Plus売上が想定よりも伸びない一方、発売の時点で準備できるiPhone Xの台数が限られているからです。

カナダ最大のキャリア「iPhone8への関心は低い」

Appleが組み立てを請け負うサプライヤーに対し、iPhone8/8 Plusの11〜12月の発注台数を、当初予定していた1,000万~1,200万台/月から、500~600万台/月へと半減させたという情報が浮上していることは、先日お伝えしました。
 
この情報を裏付けたのが、カナダ最大のワイヤレス通信キャリアであるRogers Communicationsの最高経営責任者(CEO)、ジョー・ナテイル氏の発言です。ナテイルCEOは現地時間19日、同社第4四半期決算発表において「iPhone8への関心は低い」と語りました。
 
顧客の関心は機能とデザインを一新したiPhone Xに向けられているものの、その値段の高さと、出荷台数が当面限定されることから、売上がどうなるかは不透明だとも述べています。
 
米メディアForbesは、1社の話だけでは判断できないとしながらも、Rogers Communicationsが1,000万人以上のユーザーを持つカナダ最大のキャリアであることから、ナテイルCEOの発言が意味するところは大きいと指摘しています。
 
iPhone8/8 Plusの売上については、NTTドコモの吉澤和弘社長もiPhone7シリーズに比べて7割ほどに留まっているとし、「思ったよりも売れていない」と発言しています。

iPhone Xは当面入手困難になるのは確実か

iPhone8/8 Plus人気がいまひとつでも、iPhone Xが売れればトータルでは問題なさそうですが、Apple情報に詳しいKGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏は、11月3日の発売時点でAppleが用意できるiPhone Xの台数は、わずか200〜300万台と見積もっています。
 
iPhone6s/6s Plusの発売初週の販売台数が1,300万台だったことを考えると、200〜300万台という数字がどれだけ少ないかがわかります。
 
Appleはアメリカにおいては、iPhoneアップグレードプログラム加入者をiPhone Xの予約で優先することを明らかにしています。これらの情報を総合すると、iPhone Xは予約開始直後で売り切れ、当面は入手が非常に困難となり、購入できない消費者のいらだちが大きくなる可能性があります。
 
 
Source:CBC News via Forbes
(lunatic)

 
 

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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