もしかしたらiPhone Xに搭載された認証はTouch IDだったかも

多くのユーザーから期待されていながら、結局見送られたディスプレイ内のTouch ID埋め込みですが、Appleがギリギリまで技術として確立すべく、努力を重ねていたことが分かりました。実際に登場したiPhone Xには、Touch IDではなく、顔認証のFace IDが採用されています。
埋め込みを技術的に確立できなかった
どうして、AppleがこれまでApple Payなどで採用してきたTouch IDをiPhone Xで採用しなかったのか、正確な理由は分かっていません。
Appleは「Touch IDでの誤認率が5万分1だとするなら、Face IDは100万分の1だ」と、指紋認証よりも顔認証の方が精度が高いことをアピールしますが、指紋認証の方が手軽で便利だとする声も多くあります。
実際、The Wall Street Journalによると、Appleはギリギリまで有機EL(OLED)ディスプレイ下に指紋認証センサーを埋め込むプランを模索していたようです。しかし、最終的には技術的問題が解決せず、Touch IDの搭載を諦め、Face IDに切り替えたとのことです。
同メディアは、事情通の話として「これによってiPhone Xの発売が11月に後ズレした」とも説明しています。
考えてみれば、顔認証に使われるTrueDepthカメラの歩留まりが悪いため、iPhone Xは2018年前半まで品薄状態が続くというのもおかしな話で、最初からロードマップが確立されていれば、この期に及んで量産体制が危ぶまれることもなかったでしょう。
また、もしFace IDが受け入れられなかった場合、AppleはTouch IDに回帰するプランも用意していると言われています。
来年登場するiPhoneには搭載される?されない?
その一方で、Appleは1年以上前からFace IDの採用を決めていた、とする観測も出ています。
この主張を行っているのは、Apple製品に詳しい著名ブロガーのジョン・グルーバー氏で、同氏によれば、AppleがTouch IDの採用を来年も考えている可能性はないそうです。
来年登場するiPhoneは3種類で、5.85インチと6.46インチのOLED搭載モデルと、6インチ以上の液晶ディスプレイ(LCD)搭載モデルになると言われていますが、はたしてディスプレイ下に搭載されたTouch IDを拝む日は来るのでしょうか。
Source:WSJ
(kihachi)