A20/A20 ProがN2で製造、SnapdragonとDimensityはN2Pから

iPhone18シリーズ向けのA20およびA20 Proは、TSMCの2ナノメートル(nm)プロセス「N2」で製造されると噂されています。
一方で、Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 6とMediaTek Dimensity 9600は、改良版の2nmプロセスである「N2P」で製造されると報じられています。
AppleがQualcommとMediaTekに先行
これまでは、A20/A20 Pro、Snapdragon 8 Elite Gen 6、Dimensity 9600のいずれも同じN2で製造されるとみられていました。
しかし、Snapdragon 8 Elite Gen 6とDimensity 9600はN2Pに切り替えられたと工商時報が報じています。

3nmに続き、AppleがN2の生産能力のほとんどを確保
その理由は、AppleがN2の生産能力のほとんどをTSMCに予約しているためです。
この状況は、3nm世代でAppleだけが初期の「N3(N3B)」プロセスを使用でき、他社が第2世代の「N3E」から製造を開始したケースと同様です。
そのため、Snapdragon 8 Elite Gen 6とDimensity 9600の提供開始時期は、A20/A20 Proよりも遅れる見通しです。
現時点では、N2Pで製造された半導体が出荷されるのは2026年末頃とみられています。
N2とN2Pの違いと利点
N2Pプロセスでは、N2に対して以下のような改良が施されています。
- 同一消費電力で最大18%の動作周波数向上
- 同一動作周波数で最大36%の消費電力削減
- ロジック密度が1.2倍に向上
- 製造スケールの拡大、良品率の向上によるコスト低下
つまり、Snapdragon 8 Elite Gen 6やDimensity 9600は供給開始時期こそ遅れるものの、より高効率・高性能な製造プロセスを採用することになります。
Apple AシリーズおよびMシリーズも順次、N2Pに移行すると考えられます。
Source:工商時報 via Wccftech, TSMC
Photo:Apple Hub/Facebook, SEMIVISION

