Vision Pro発売!ARとVRの境界を超える?


 
Appleの複合現実(MR)ヘッドセットVision Proが2日、米国にて発売に至りました。ニューヨークのApple Storeに駆けつけたティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「不可能が可能になる瞬間」を見ることができて本当に良かったと興奮を表現しています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleの複合現実ヘッドセットVision Proが2日、米国にて発売に至った。
2. クックCEOは「不可能が可能になる瞬間」を見ることができて本当に良かったと興奮を表現。
3. 現在市場に出ている中では最高位のヘッドセットであることは間違いないようだ。

空間コンピューティングの時代がくる?

2日についにVision Proの発売にこぎつけたAppleですが、クックCEOはMac、iPod、iPhone、iPad、Apple Watchの登場と重ね合わせて、デバイスの重要性を強調しました。
 

2週間前に40周年を迎えたばかりMacは、世界を変貌させ、数十年にわたる技術革新の基礎を据えてくれた。iPodは、一晩にして1,000曲をユーザーのポケットに詰め込んだ。iPhoneは、特別だとは思っていたが、ここまで日常生活に影響を与えるものになるとは誰も想像できなかった。iPadは、魔法のようなガラスのシートで新たな形のコミュニケーションと創造性を多くの人にもたらした。Apple Watchは、命を救ってくれたとメッセージが届かない日がないほどのものとなった。そしてVision Proが、Appleの殿堂入り製品の仲間入りを果たし、テクノロジーを再定義してくれた。

 
Good Morning Americaという朝の情報番組に出演したクックCEOは、「iPhoneはモバイルコンピューティング、Macはパーソナルコンピューティングをもたらした。そしてこれ(Vision Pro)が、最初の空間コンピュータだ」と、これから空間コンピューティングの時代がくると未来を語っています。

Vision ProはやはりただのVRヘッドセットなのか

先行レビュアーとしても選ばれていた、Appleが信頼を置くYouTuberのマーケス・ブラウンリー氏は、「結論を言えば、Vision Proは仮想現実(VR)ヘッドセットだ」と述べており、拡張現実(AR)もカメラを通して現実世界を把握するビデオシースルー型であり、ARデバイスとは呼べないと独自の意見を述べています。
 
素材として全面的に金属を採用する以外、Vision Proの基本的なフォームファクタはライバル企業Metaのヘッドセットと同じであり、クックCEOが新たな時代がきたというほどの革新性があるかは疑問ですが、少なくとも現在市場に出ている中では最高位のヘッドセットであることは間違いないようです。
 
 
Photo:Apple
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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