Apple Storeで強盗し逮捕の若者、「巨大企業Appleと個人宅は違う」と主張

フリー素材 apple store

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オーストリアの首都キャンベラにあるApple Storeに、当時10代の若者2人が押し入り、総額6万ドル(約850万円)相当のApple製品を強奪した事件の公判が開かれました。「なんちゃってラテン語」で共犯者と犯行について会話したり、Appleからの強盗は個人宅とは違うと主張したりと、犯人らの奇抜な言動が注目を集めています。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Apple製品を盗み出したがすぐに捕まり、獄中から共犯者に電話するお粗末さが目立った。
2. 弁護士は巨大企業のAppleを狙った強盗であることを考慮すべきだと裁判で主張した。
3. ストアから盗んだiPhoneはAppleによって無効化されてしまう。

適当なラテン語で共犯者に電話

2022年1月、ハリソン・クリソルド被告ら2人は、ハンマーを使ってApple Storeに侵入を試みたものの、アラームが作動したため一度はその場から逃走しました。
 
しかし1時間後の午前4時30分頃、再びストアに現れると、店舗奥の倉庫に侵入してバッグにiPhone29台、AirPods9台、Beatsのヘッドホン10台(総額6万ドル)を詰め込み、再びその場を去ろうとしたものの、出口で警備員に詰め寄られてバッグを1つ落として去っていきました。
 
1人はその日のうちに逮捕され、獄中から共犯者に「なんちゃってラテン語(ピッグ・ラテン語)」で電話をかけ「当局はApple Storeの取っ手に指紋やDNAの痕跡があると言っている」と電話するなど、全体的に杜撰(ずさん)さが目立つ事件でした。

巨大企業Appleと個人宅は違うと主張

程なくして、残る1人のハリソン・クリソルド被告も逮捕され、2023年6月上旬に彼の公判が開かれました。
 
クリソルド被告の弁護士は、Apple Storeから窃盗した製品の総額が大きいことや犯行を認めながらも、量刑は昨年1,000億ドル(約14兆円)を稼いだ巨大テック企業(Appleのこと)のストアであり、個人宅ではないことを考慮すべきだなどと主張したそうです。

Apple側も盗難対策を取っている

Apple製品は消費者の間でも人気が高いため、悪意を持った人間のターゲットになることも少なくありません。
 
とりわけ米国ではApple Storeに強盗が押し入る事件が度々報道されています。しかし、ストアでの盗難にはAppleも対策を講じており、iPhoneの場合は盗まれた端末を使えなくできるため、少なくともそのまま使用することはできません(分解して部品として再利用はできるかもしれません)。
 
ちなみにオーストラリアでは先日も、偽物のAirPodsを巡るトラブルから殺人事件にまで発展した裁判が開かれたばかりです。
 
 
Source:Riotact,Daily Telegraph
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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