Apple、開発者にWindowsからMacへのゲーム移植ツールを提供

 
Appleは世界開発者会議（WWDC23）において、Windows向けのゲームをAppleシリコン搭載Mac向けに移植するためのツールを公開しました。開発者はエミュレーション機能によりコードを書くことなくMac環境での動作を確認できます。有力ゲームタイトルのMacへの移植が進むことが期待できそうです。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは、WindowsゲームをMacに移植するためのツールを公開した。
2. ハイエンドゲームのMacへの移植が短期化されると期待される。
3. macOS Sonomaにはゲームに最適化したゲームモードが搭載される。

Windowsのハイエンドゲームを短期間でMacに

Appleは、開発者向けに公開したWebサイトで、WindowsゲームをAppleシリコン搭載Mac向けに移植する「Game Porting Toolkit」のベータ版を公開しています。
 

 
このツールは、Windows向けの最新ハイエンドゲームをAppleシリコン搭載Mac向けに移植することを支援する目的で公開されています。開発者は、コードを書くことなくMacでのゲームの動作を確認できるので、短期間での移植が可能となります。
 
また、ゲームのグラフィックコードの変換処理が簡略化され、開発時期を短縮できます。
 
「Game Porting Toolkit」のベータバージョンは、AppleのWebサイトからダウンロード可能となっています。

macOS Sonomaには「ゲームモード」を搭載

macOS Sonomaでは新機能としてゲームモードが追加されており、CPUとGPUの処理能力をゲームに優先して割り当てることで、パフォーマンスを最適化し滑らかなグラフィックでゲームを楽しめます。
 
またゲームモード利用中は、Bluetoothのサンプリングレートが2倍に増強され、AirPodsの音声遅延やコントローラの入力遅延が低減します。
 
macOS Sonomaは現在、開発者向けにベータが提供されており、7月には登録ユーザー向けのパブリックベータがリリース予定です。一般ユーザー向けの正式版は今秋に公開予定です。

WWDC23には小島秀夫氏が登壇

WWDC23では、WWDC23の開幕前にApple Park内で目撃されていたゲームクリエイターの小島秀夫氏が登場し、2023年末に「DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT」のMac版をリリースし、近日中に先行予約を開始すると発表しました。
 

 
 
Source:Apple (1), (2), MacRumors
(hato)